【第16回】青年は荒野を目指す

2014.12.15　|　篠原嗣典

　約１０年前、私は生まれて初めて教壇に立った。

　あるスポーツ専門学校のゴルフ専任講師としてである。

　最初の授業は、ゴルフの発祥についてであった。教材もテキストも全て自ら揃えて、万全の体制で臨んだ。非常に高い志を持った生徒の要求に応えることができるのか？　若干の不安を持っていた。

　教室に入り、自己紹介をしながら、違和感を感じていた。何かが違う。自分が想像していたもの、自分が経験してきたもの。

　違和感の正体は「やる気」だった。

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