■06、07
すなみがうさこを引っ張る。星丸から目線をむりやり逸らされる。すなみ「ほら 出てくるよ!」
女子の一団がいっそう
――わー きゃー
と叫ぶ。
裏口からサングラスをした火ノ丸が出て来る。
すなみ「(オフ)――頃木火ノ丸(ころきひのまる)くん!」
――どおっ
と火ノ丸に押し寄せる女の子達。
女の子「サインして!」
「火ノ丸くん!」
「こっち向いて!」
足をふーふーしながら、火ノ丸の方を見ている星丸。
星 丸「あ あれが……」
「アイドルの 頃木火ノ丸……」
火ノ丸をエスコートするSPが、女の子達をかきわけ、写メを撮ろうとする女の子を制止する。
S P「写メはやめてください!」
「離れて!」
SPに囲まれた火ノ丸が
――サッ
と手を上げ、
火ノ丸「いや」
――サァッ
と髪をかき上げて、
火ノ丸「裏口(ドア) トゥー リムジン(ドア) 2メートルの僕のプライベート・ステージだよ」
――キラッ
と輝く白い歯、笑顔。
火ノ丸「ほんの少しくらい いいじゃないか☆」
■08、09
――きゃあっと色めき立つ女の子。
――ふぅッ
と失神する女の子。