【第5回】三章 ―(2) | マイナビブックス

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穢れない白の音

【第5回】三章 ―(2)

2015.07.29 | 七瀬椋

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 どうしたものかと考えている時、店長が声を出した。

「うちの店でお茶すればいいだろ。俺の目があるから上崎も安心だろうし、樋口が嘘吐きってことにもならないし。どうだ上崎?」

「あ、それなら……はい」

「有り難う、上崎さん!」

 私が頷くと同時に、樋口さんが抱きついてくる。スキンシップに慣れていない私は、思わず固まってしまった。

「じゃ、俺は店の中に男共を呼んでおくから。早めに行くんだぞ」

 店長は微笑んで、部屋の扉を閉める。

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