【第1回】まえがき/自分に合うクラブ | マイナビブックス

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ゴルフプラネット 第2巻

【第1回】まえがき/自分に合うクラブ

2015.02.04 | 篠原嗣典

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まえがき

 

 道具の話の場合、12年前である2000年の話は辛い部分があります。Golf Planet は日刊のメールマガジンですから、その時々の最新の情報を紹介している話も出てきます。

 

 そういう中には、既に古すぎてわからないものもあると思います。でも、ゴルフの用具で使われている色々な技術の中には100年以上前に発見されて、現在でも利用されている現役の技術もたくさんあるのです。

 

 普通に使っている最新の道具にも古い技術が未だに使われていることを知るのも楽しいですけど、12年で消えてしまったものや進化したものを感じるのも面白いと思います。

 

 ゴルフの道具の世界は、知れば知るほど深いです。

 

 そして、たくさんの迷路があります。迷路に迷い込むことが楽しめて一人前といわれる反面、残念ながら腕前や条件などで自分では確認できない次元も存在します。裸の王様にならないような注意も必要です。

 

 ゴルフの道具を売る仕事をしていた20代の頃に『これは夢を売る仕事だ』と考えていました。

 

 道具には夢が一杯詰まっています。使わなくとも、読んでも楽しめる夢があることを知ってもらえれば幸いです。

 

(2013年1月)

 

 

●自分に合うクラブ

 

 自分に合うクラブなんてあるのか?

 

 その問いに明確な答えはない。

 

 強いて言うなら、自分が合わせる価値のあるクラブ、合わせる意味と信頼があるクラブは存在するのである。

 

 メーカーや販売の仕事をしている方にとっては耳の痛い話だと思うけれど、それは現在の真実である。

 

 ライ角を合わせて、長さ、硬さを合わせてなんて言うけれど、一昔前までほとんどのメーカーはカタログにライ角を載せていなかったし、最近載せだしたメーカーのクラブを正確に測定すると、載っている数字と違うケースは少なくない(あるメーカーのアイアンは、奇数の番手と偶数の番手のライ角が全く同じというものもある)。

 

 それ以外にもバランスやプル角、シャフトのトルク、キックポイントetc. 自分に合うクラブ以前に、用語の意味も効果も分からない人が圧倒的多数であろう。

 

 信じるものは救われる。信じられないクラブでプレーするのは目隠しして車の運転をするようなものだ。

 

 そう考えれば、信じられるクラブが自分に合っているクラブなのだ。

 

(2000年2月9日)