【第1回】金融機関の種類と特徴 | マイナビブックス

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1 金融機関の種類と特徴

 

 購入したい物件が決まったら、資金調達をしなければなりません。

 皆様が、収益不動産購入のために、融資を受ける金融機関は、大きく6つに分類されます。

 

・都市銀行
・地方銀行
・信用金庫
・外資系銀行
・政府系金融機関
・ノンバンク

 

 これら6つは、それぞれに特徴があります。各金融機関間で、多少の差はありますが、一般的な特徴がこんな感じです。

 

■都市銀行 

 金利は低いが融資ハードルが高い。中古物件に対しては特に審査がきつい。反面、全国の主要都市にあるので、地域による融資可否はあまりない。新築物件の購入を考えている方は打診してみるべき。

 

■地方銀行

 不動産投資への融資に積極的な地銀とそうでない地銀に分かれる。積極的な銀行では、金利は低く、融資ハードルも普通だが、地域による融資可能エリアが限定されている。

 長く付き合えば付き合うほど、信頼が増し、融資に寛容になる傾向が強く、複数棟の所有を考えるなら、仲のいい地方銀行の一つは作っておくべき。

 

■信用金庫

 金利は低く、融資ハードルもやや甘め。「地域の皆様のため」が原理原則なので、本人の現住所や物件の地域がかなり限定される。

 長く付き合えば付き合うほど、融資に寛容になる傾向が強く、融資ハードルも、地方銀行以上に寛容なので、地域性の条件をクリアーするなら、ぜひ使うべき銀行。

  

■外資系銀行

 中国系、韓国系銀行の中には、不動産投資への融資に積極的な銀行もある。金利はやや高めだが、融資ハードルは普通。地域による融資限定エリアが、地方銀行よりは広め。

 地方銀行や信用金庫で融資が下りなかった場合に相談してみるといい。

 

■政府系銀行

 金利も低く、融資ハードルも甘い反面、融資金額、融資期間ともに厳しい。金利見直しがなく、永久的に固定金利にできるのが最大の特典。

 自己資金に余裕のある方には是非お薦め銀行です。

 

■ノンバンク

 金利は高いが、融資ハードルは甘い。

 銀行融資が付かなかった場合の最終手段。金利が高いので、高利回り物件でないと、キャッシュフローが厳しくなる恐れがある。

 

 以上、各金融機関の特徴です。ここでは融資ハードルが高い方から並べてみました。あくまで一般的な特徴という事をご理解ください。

 例外として、皆様が不動産屋さんの担当者とファイナンスの話をすると、必ず名前が出る銀行が2行あります。具体的な銀行名は書きませんが、どの担当者に聞いても分かる2行です。

 その2行の特徴についても追記しておきます。

 

■O銀行

 個人の不動産投資に対して最も積極的な融資スタンスをとっている銀行のひとつ。金利は低く、融資ハードルも普通。

 物件の評価基準に偏りがないので、物件評価を知る上でもお付合いする事をお勧めします。ただし、融資エリアが限定されているので、事前に調査しておくべきです。 

 

■S銀行

 O銀行とならんで、個人の不動産投資に対して最も積極的な融資スタンスをとっている銀行のひとつ。金利は高めですが、融資ハードルがやや甘め。ただし、木造建物への融資は不可。

 当初金利は高いのですが、数年間の返済実績により、金利を見直してもらえるので、戦略的に使うのであればいいかも。