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一生役立つゴルフ上達法 第三巻

【第1回】第十三章 ナイスショットは好調のバロメーターにならない!

2014.12.08 | マーク金井

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第十三章

ナイスショットは好調のバロメーターにならない!

 

 今日はティショットの調子が良かったのにスコアがまとまらなかった……。

 調子はあんまり良くないのに、上がってみたらそこそこのスコアが出た……

 ラウンド後のゴルファーの会話で必ず出てくるのが「調子の良し悪し」でしょう。100以上叩く人も、90前後で回ってくる人でも、その日の調子については何らか語っているはずです。

 さて、この調子の良し悪し。

 練習場ならば芯を喰ったり、飛距離が出たり、方向性が良ければ……「調子が良い」ことになるでしょう。皆さんも、いい当たりが連発すれば「今日は調子が良い」と思っているはずです。

 では、コースに出た時はどうジャッジすればいいのか?

 ドライバーが狙った方向に飛んだり、会心の当たりを連発すると……ほとんどの人は「今日は調子が良い」とジャッジしがちです。しかしコースに出た時、このジャッジは正しいものではありません。何故かと言うと「ナイスショット=いいスコア」になるとは限らないからです。皆さんもそんな経験が何度もあるはずです。

 では、何を基準にすればいいのか?

 いいスコアに直結するショットが多く出れば「好調」だとジャッジして下さい。その方がスコアメイクもやさしくなります。例えば、ドライバー(ティショット)においては、

 ●セカンドで自分が得意なクラブが使える

 ●セカンドで番手と番手の間の距離が残らない

 ●同じ番手のクラブが使える回数が多い

 こういうティショットが打てる時、ゴルフが非常にやさしくなりますし、セカンドショットも打ちやすくなります。逆に、いつもより飛んだとしても、番手と番手の間の距離が残ったり、苦手な距離が残る時は、「好調」ではありません。いいショットを打ってもセカンドが狙いにくくなるし、難易度も上がるからです。

 また、ドライバーの当たりが少し悪くて飛ばなかった時でも、セカンドで前ホールと同じクラブを使える時というのは、かなり「好調」です。1番ホールのセカンドが9番、2番ホールも9番、そして3番ホールも9番……こういう時はスイングに迷いが生まれません。同じクラブで何度もグリーンを狙える時は、いいスコアを出しやすいことが容易に想像つくはずです。

 セカンドが打ちやすい状況に運べたかどうかが、「調子」のバローメーター。そう考えることができると、「ショットが好調なのに、スコアが悪い」という悪循環を断ち切れるし、ゲームプランのミスも減らせます。

 セカンドショット以降もしかり。次に打つショットが得意な状況に運べた時が好調で、不利な状況に運べた時が不調です。例えばボクの場合、パットはスライスラインが苦手で、フックラインが大の得意(笑)。距離が長くなってもフックラインが残ることが多い日は「好調」で、実際スコアも良いです。逆に、ピンの近くに乗せることが多くても、苦手なスライスラインが残りやすい日は、ショットが良くてもいいスコアは出ません。こういう日は、調子が良くないとジャッジするようにしています。

 ゴルフにおいて求められるナイスショットとは、次がやさしくなるショットが打てること。それを調子のバロメーターにすると、メンタル面で変なストレスもかかりませんし、良いスコアを出しやすくなってきます。

 次回は、不調時のプレーの仕方について説明しましょう。