屋内外問わず、回線のエリア内であれば好きな場所で動画視聴やアプリゲームが楽しめて、お仕事にも役立つ「ポケット型WiFi」。
そして同じような話の中でよく耳にする「モバイルルーター」ですが、皆さんはその違いをご存じでしょうか。
恐らくポケット型WiFiとモバイルルーターの違いが分からずこの記事に辿り着いた方も多いと思いますが、実はどちらも意味合いとしては同じなのです。
今回はポケット型WiFiとモバイルルーターに加え、ホームルーターやWiMAXそれぞれの回線の違い、特徴などについて分かりやすくお伝えします。
ポケット型WiFiとモバイルルーターは同義
冒頭でもお伝えした通り、ポケット型WiFiとモバイルルーターはどちらも持ち運びができるWiFi端末(ルーター)であり、一般的には同じものを指す言葉として使われます。
厳密には「ポケット”型”WiFi」ではなく「ポケットWiFi」と呼ばれることが多いですが、なぜ同じものを指す言葉として2種類の単語が存在するのでしょうか。
それはY!mobileから以前より販売されている「Pocket WiFi(ポケットワイファイ)」というモバイルルーター製品の存在が背景にあります。
「Pocket WiFi」という商品名のモバイルルーターは10年以上も前から存在しており、そのイメージから私たちは持ち運びができるWiFi端末のことを「ポケットWiFi」と呼んだり「モバイルルーター」と呼んだりするようになったのです。
”Pocket WiFi(ポケットワイファイ)”はソフトバンクが商標登録
「Pocket WiFi」は今から10年以上も前にイー・モバイル(現Y!mobile)より発売されました。
そしてイー・モバイルの屋号がY!mobileへ変更となった現在も人気のモバイルルーター端末として活躍していますよね。
この「Pocket WiFi(ハイフンなし)」は、Y!mobileの親会社であるソフトバンクが商標登録をしています。
モバイルルーターやポケットWiFiについて調べると、ポケットWiFiのことを「ポケット”型”WiFi」と表記している記事を度々見かけることがあるのはそのためです。
少々余談ですが、Y!mobileの商品ではなく、持ち運びができるWiFi端末の相称を記事の中で指す場合には「ポケット”型”WiFi」もしくはモバイルルーターなどと表記するのが望ましいとも言われています。
1 ポケットWiFiとモバイルルーターは同じものを指す言葉として使われる
2 「Pocket WiFi(ハイフンなし)」はもともとY!mobileの商品名であり、ソフトバンクが商標登録をしている
WiMAXは通信規格のひとつ
ポケット型WiFi、モバイルルーターと同じくよく耳にするのが「WiMAX(ワイマックス)」ではないでしょうか。
WiMAXは「GMOとくとくBB×UQWiMAX」や「BIGLOBE WiMAX+5G」など様々なプロバイダからサービスが提供されていますね。
「WiMAX」はUQコミュニケーションズ株式会社が提供する独自の回線で、5Gや4GLTEといった通信規格のうちの1つであると考えていただくと良いでしょう。
au、ドコモ、ソフトバンク、Y!mobileなどのキャリアではポケット型WiFiの回線として携帯電話と同じ電波が使われていますが、WiMAXを取り扱うプロバイダでは共通して「WiMAX回線」と「au回線」を借りて、随時エリアに適した回線に切り替えながら通信を行う仕組みとなっています。
また、WiMAXはWiMAXサービス専用に作られた回線であるため大容量のデータ通信にも適しており、高速通信が可能な点が大きな特徴です。
一方でauやドコモなど大手キャリアの電波では、屋内や地下などといった環境に影響されにくい安定性が特徴とも言われています。
2013年から”WiMAX2+”へ進化
WiMAXの回線は2009年にUQコミュニケーションズ株式会社より提供が開始され、その後2013年には「WiMAX2+」と呼ばれる新たな回線が提供されるようになりました。
WiMAX2+は従来のWiMAX回線と比較して、より高速で大容量の通信ができるように改善され、現在のWiMAXプロバイダで取り扱われている主力の回線です。
なお、2020年まではWiMAXとWiMAX2+の回線が併用されていましたが、2020年3月末には従来の回線であるWiMAXのサービス提供が終了し、現在はWiMAX2+のみが扱われています。
1 WiMAXは通信規格のうちの1つ
2 通信基地局はUQコミュニケーションズ株式会社が独自で作り、運営している
3 現在はWiMAX2+回線のみが提供されている
4 高速、大容量のデータ通信に強く、エリアに応じて「WiMAX2+回線」と「au回線(4Gや5G)」を切り替えて通信が行われる
モバイルルーターとホームルーターの違い
モバイルルーター(ポケット型WiFi)とホームルーターは、どちらも工事不要で利用ができるWiFi端末です。
違いとしては持ち運べるかそうでないかで認識されている方が多いと思いますが、違いはそれだけではありません。
特徴 | モバイルルーター(ポケット型WiFi) | ホームルーター |
---|---|---|
持ち運び | どこへでも持ち運べる | コンセントに繋がなければ利用できない |
一度に接続できるデバイスの数 | 少なめ(5~16台前後) | 多め(15~64台前後) |
内蔵されているアンテナの数 | 一般的に1本 | 2~3本(安定性が高い) |
動画やブラウザの読み込み速度(数値上) | ホームルーターよりは遅い傾向 | モバイルルーターよりも速い傾向 |
バッテリー | 充電完了後、8~20時間前後アダプターなしで利用可能 | コンセントに繋いでいる限り利用可能 |
大まかな違いを表にまとめてみました。
使用する端末によって細かく異なる部分はありますが、持ち運びを重視するのであればモバイルルーター、自宅での利用を主とするのならホームルーターがおすすめです。
また、ご家族で複数のデバイスを接続する場合や、動画視聴、オンラインゲームなどの利用が多い方もホームルーターが適しているでしょう。
一方でモバイルルーターの最大のメリットは「持ち運びができる点」にあるかと思います。
外出先や旅行先でデータ通信量を気にせず動画視聴をしたい方や、出張などの急なお仕事の予定にも対応できるように備えておきたい方にとって、モバイルルーターはとても便利です。
ポケット型WiFiを契約するならどれ?おすすめ3選
ポケット型WiFi・モバイルルーターの中でおすすめのプロバイダを3社厳選しましたのでご紹介します。
いずれもWiMAXを取り扱うプロバイダですが、各社ごとに特徴が異なるためポケット型WiFiをお探しの方はぜひ検討してみてください。
GMOとくとくBB×UQWiMAX
「GMOとくとくBB×UQWiMAX」の大きな特徴は、他社を圧倒するお得な特典の豊富さにあります。
たとえば、他社からの乗り換えで違約金が発生する場合は最大で40,000円のキャッシュバックがもらえる特典のほか、条件に応じて総額最大101,578円の特典がもらえます。
また、WiFi端末を36回の分割払いにすることで1〜24か月目までの月額料金が3,553円になるなど、WiMAXプロバイダの中でも比較的料金設定が安いのも魅力と言えます。
特典を活用してお得に契約したい方におすすめなWiMAXプロバイダです。
BIGLOBE WiMAX+5G
「BIGLOBE WiMAX+5G」は、トップページにある通り初月0円で利用ができるほか、支払い方法として口座振替を選択できるのが魅力です。
口座振替の場合は契約時に端末代金を一括で支払い、口座振替手数料として毎月220円が差し引かれるデメリットがありますが、クレジットカードを使いたくない方やクレジットカードをお持ちでない方にとっては大きなメリットに感じられるかもしれませんね。
また、初月0円の特典だけでなく契約から翌月の月額料金についても1,166円、以降24か月目まで3,355円で利用できるといった料金の安さも特徴です。
カシモWiMAX
「カシモWiMAX」はシンプルで明快な料金システムが魅力のWiMAXプロバイダです。
大きな割引や特典はほとんどないですが、契約後の月額料金が4,378円から何年利用しても変わらず、料金の変化を気にすることなく使い続けることができます。
また、加入必須なオプションも無いうえ、WiFi端末を分割で支払う方には初月の月額料金が1,408円となる特典が用意されている点もメリットです。
「特典はありがたいけれど、条件などを気にするのが面倒」といった方にはとくにおすすめしたいプロバイダと言えるでしょう。
【おまけ】クラウド型SIMのAiR-WiFi
もう少し手軽にWiFiを使いたい場合は、AiR-WiFiがオススメです。
無制限の使い放題ではなく、100GBの制限がありますが、その代わり月額3,278円から利用することができます。
また330円のオプション料金を支払うと、契約期間の縛りがなくなります。
また上記の3つと違い、端末はレンタルなので、端末代金がかかることはありません。
ですので、縛りなしのオプションを入れれば3,608円で毎月100GB使えて、いつでも解約できるWiFiを契約することができます。
- 当面の間だけWiFiが必要
- 光回線の工事が終わるまでインターネット回線がいる
というようなライトなユーザーに非常にオススメできるWiFiになります。
それぞれの違いを理解して自分に合ったサービスを選ぼう
記事の中でお伝えした通り、ポケット型WiFiとモバイルルーターに違いはなく、どちらも「持ち運びができるWiFi端末」を指す言葉として使われます。
Y!mobileが提供する製品「Pocket WiFi」が以前から存在していることから、いつの間にか2種類の呼び方が誕生したのだと考えられるでしょう。
ポケット型WiFi、ホームルーター、そしてUQコミュニケーションズが提供するWiMAX、それぞれに特徴がありますので、自分の用途に合ったWiFiをじっくり選んでみてくださいね。
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