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第5期 >> 本戦2回戦

秋空

2011.10.29

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秋の空は高く感じる。千駄ヶ谷の国立競技場ではサッカーの試合が行われていて、外にも地鳴りのような歓声が響いていた。

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(11月の指導対局ポスター。今月は競馬がモチーフになっている)

(文)

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20111029_69.gif図は14時50分頃の局面。後手は玉頭から攻め、先手は端から攻めて激しい展開になっている。陣形を比べると、先手は6九の金が遊んでいるのに対して、後手は中央に広い陣地を確保している。攻め合いではやや後手に分があるだろうか。互いに持ち時間は1時間程度。局面は中盤から終盤へ移りつつある。
(文)

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20111029_78.gif図は15時30分頃の局面。後手は桂香を先手玉頭に設置し、上から押しつぶすように攻めている。対する先手は敵陣に竜を作り、横から後手玉に迫っている。伊藤四段は「後手が厚いとは思うが、先手も盛り返した」と話す。

後手は△2七歩成から攻める筋はあるのだが、単調に攻めると玉を4筋~5筋へ逃がしてしまい、そのとき6九の金が受けに働いて輝いてくる。たとえば、△2七歩成▲同銀△2六桂打▲2八玉△3八桂成▲同玉△2七香成▲4九玉(参考図)という筋だ。攻めるにはひと工夫がほしいところ。際どい終盤戦になりそうだ。
2.gif
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(対局再開時の両対局者)

(文)

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20111029_79.gif図の局面で甲斐女流王位が考えている。互いの玉に危険が迫っているので、攻めるときも相手の攻めと比べて「どちらが厳しいか?」をつねに意識しなくてはいけない。たとえばここから△2七歩成▲同銀△2六歩と進めると、後手玉には▲7二成香△同金▲5一銀△5三玉▲6五桂△5二玉▲4二銀成△同玉▲5三桂成△同玉▲5一竜△5二銀▲4五桂△同歩▲4四金△同角▲同角△4三玉(参考図)という危険な筋が生じる。伊藤四段によると「△4三玉で詰みはない」とのことだが、「こうした筋が見えるだけで嫌でしょう」と対局者の心情を推測する。

1.gif


(文)

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20111029_83.gif図は16時10分頃の局面。甲斐女流王位が△2六歩とさらに重石を載せた手に対し、長谷川女流2級は▲6五桂と押さえの駒を放った。これは次に▲7二成香△同玉▲7三桂成△同玉▲6五桂以下の詰めろだ。後手はいったん△2七歩成で金を取れるが、結局は詰めろを受けなければいけない。長谷川女流2級が一歩先に後手玉を追い詰めた格好だ。甲斐女流王位はこの攻めをしのぎ、反撃に転じることができるだろうか。
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(文)