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【連載2回目】伊藤果先生の「詰将棋の作り方入門」~もしド素人が詰将棋をつくったら

2016.03.11 島田修二

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ここでは短期連載「伊藤果先生の詰将棋の作り方入門」をお送りします。

今回は2回目です。
1回目を読んでいない方はこちらをご覧ください。


さて、前回は伊藤先生に「逆算式」の詰将棋の作り方を教わりました。
「詰む形」と「詰まない形」の攻防で作るというお話でしたね。

最後に伊藤果先生から出された宿題がありました。
それは下図が最終局面の一部になるような詰将棋を逆算式で作れ、というもの。





ちょっと意味がよくわからない、という声が私の回りでチラホラ聞こえましたので、今日は例を紹介しようと思います。

ちなみに、この例は私が考えたものではありません。私の上司が考えたものです。

最近、県代表になったらしく、よく自慢しています。

さて、県代表のお手並み拝見といきましょう。上司がつくったのはこんな詰将棋です。





作意は▲1一飛△同金▲同飛成△同玉▲2二金までの5手詰です。





ふむ。確かに宿題の図が最終局面の一部になっています。初手飛車捨てがオシャレです。

実戦ならノータイムで初手▲2一飛成(下図)としてしまいそうですが、





「これは△1三玉で詰まないんだよ」と胸を張る上司。


しかし、そこで後ろの方から将棋世界副編集長国沢さんの声が・・・。


「それ、初手▲1四飛(下図)で簡単じゃないですか」

「・・・ん?」(上司)




確かに!△1三合に▲2一飛成まで。超簡単に詰んどる!しかも金あまっとる!

「おお、そうか」と上司。「じゃあ玉方1四歩を置けばいいや





これで飛車打ちを防いで大丈夫。完成しましたね。と、思って激指の詰みチェックにかけてみた私。

そしたら詰まないと胸を張っていた初手▲2一飛成が、以下△1三玉▲2二龍△2四玉▲3三龍△1五玉▲3五龍(下図)以下、詰んじゃうじゃないですか!





と、いうか歩を置く前も▲2一飛成△1三玉▲1五飛以下詰んでたことが判明。徐々に小さくなる上司。
最後は3四に攻め方の歩を置くことで解決したのでした。





詰将棋制作は難しいということですね。
私も絶賛悪戦苦闘中でございます。

先日作品を応募してみましたところ、お二人の方が詰将棋を作ってお送りくださいました。島田の企画に付き合っていただいてありがとうございます!勝手に我が同士と思ってます。

せっかく作っていただいたので掲載しておきます。

Aさんの作品



Bさんの作品



 
作品は随時募集しておりますので、こんなのができた!という方はsoft@mynavi.jpまでお送りください。

さて、島田の処女作はいつできあがるのか、第3回を期待しないでお待ち下さい。