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第2回グロービス・トライボーディアン日本選手権を終えて ~凄すぎた高山さん~

2016.10.07 | 島田修二

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こんにちは。
最近「すぐやる」をテーマにしている必殺仕事人島田です。


今日は10月1日に行われました「第2回グロービス・トライボーディアン日本選手権」について書きたいと思います。

まずは、ご参加いただいた選手の皆様、ご協賛いただきましたグロービス様、ご協賛&ご協力いただきました棚瀬寧様、ご協力いただきました日本将棋連盟様、日本棋院様、取材していただきました囲碁フォーカス様、神奈川新聞社様、週刊碁様、誠にありがとうございました。

今回は有料大会かつ事前入金とさせていただき、参加のハードルが上がってしまいましたが、にもかからず前回を超える73名の方にご参加いただきました。改めてトライボーディアンという大会の魅力、広がる力を感じた次第です。

また、プロ棋士の参加も前回を超え、将棋界からは田中悠一五段星野良生四段、囲碁界からは金澤秀男七段山田晋次六段大橋拓文六段村上晶英三段と4名の方に参加していただきました!お忙しい中ご参加いただいたことに深く感謝申し上げます。

今回は、新たな試みとしてクラス分けを導入いたしましたが、こちらも初級、一般クラスは非常に和気あいあいとした雰囲気で進行していたということで、成功だったのかなと考えております。



と、真面目なご挨拶はこのくらいにして、ここからは個人的な感想です。

私は名人戦クラスの進行を担当したんですが、前回優勝の栗生直樹さんが苦戦を強いられたのにまず驚きました。栗生さんは元奨励会で囲碁も高段、リバーシも有段に近いという神スペックの持ち主。その栗生さんを抜いて上位席に躍り出たのが前回準優勝の石川輝さんや前回11位だったオセロの佐谷哲さん、前回12位だった阿部由羅さん。

第1回の雪辱を果すべく相当な努力をされてきたものと見ました。

また、今回初参加のプロ棋士、囲碁の山田晋次六段や星野良生四段もさすがの実力で上位ボードをキープ。

大混戦となり優勝の行方は最終戦の結果に委ねられることに。

そして栄冠を勝ち取ったのは高山弦大さんでした。

高山さんにあとでお話を伺ったのですが、前回も出場されていたと聞いてビックリ。失礼ながら名前に見覚えがありませんでした。前回は20位にも入れなかったそうです。

高山さんは大学で将棋を本格的に始め将棋部で研鑽を積みつつ囲碁もやっていて将棋・囲碁ともに高段。第1回の時点ではリバーシは初級者だったそうですが、それならもっと上位に入ってもおかしくなかったように思います。

ご本人も第1回の結果が悔しかったのでこの1年で囲碁とリバーシを猛勉強(この辺が私と違う)。特に囲碁クエストの対局数が10000を超えていたのには驚愕。実際画面を見せてもらったので本当です。

1万局って、1日10局やっても1000日かかりますよ(当たり前)。

しかも今回の大会に備えて上位陣の対局の履歴を見て、研究していたと聞いてさらにビックリ。
実際、最終局は高山さんと前回準優勝の石川輝さんの対決となったのですが、その研究が見事にはまって勝てたとのこと。

トライボーディアンで優勝するにはここまでやらなきゃならんのか・・・。そんな時代になったのかと絶句。

しかもそんな血のにじむようなような努力を「負けず嫌いなんで―」と、さわやかスマイルの一言でかたずけてしまう辺り、「高山さんって、ボードゲームに向いてるなー」と思った次第。

第1回の結果を受けての努力と研究が実っての優勝。栗生さんの優勝とはまた一味ちがった「第2回大会ならではの優勝」という感じがいたしました。

栗生さん、高山さんの優勝を受けて、第3回はどんな方が勝つのか、今から楽しみでなりません。

そして、誰も気にしていないと思いますが、「リバーシと何かが強い人が勝つ」という「島田予想」は第2回も見事に外れてしまったことを報告しておきます(泣)。

これに関連して、高山さんが非常に興味深いことを言っていました。それは「トライボーディアンは最終的には将棋勢有利」という言葉。この意図は囲碁の9路盤やリバーシは研究することで短期間である程度強くなれるが、将棋は短期間で強くなれない。よって、元から将棋をやっていた人が囲碁、リバーシを勉強して強くなるというパターンが一番有利、というもの。

なるほど~。

実際高山さんがそれを実践して優勝しているわけですから説得力があります。本当にこの命題が正しいかどうかは第3回以降の結果が教えてくれるでしょう。

と、いうわけで大会システムも競技内容もいろいろな可能性が見えた第2回大会だったと思います。トライボーディアンに関わっていただいたすべての皆様、本当にありがとうございました。

それでは、全国のボードゲーム好きのみなさん、またトライボーディアンで会いしましょう!