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下村記者の棋楽にいこう 第50手 王位戦挑決リーグ最終局

2015.05.19 | 

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みなさんこんにちは。週刊将棋の下村です。

昨日は王位リーグ最終局の取材に東京・将棋会館に行ってきました。紅組、白組一斉対局で大広間に一堂に集まって指している姿は壮観です。(写真)


最終局を前に紅組は広瀬八段か木村八段に挑決進出、白組は佐藤康九段、菅井六段、千田五段にプレーオフ進出の目がある大混戦。控室の棋士、関係者も誰がどう勝つと挑決?プレーオフ進出?誰が残留?誰が残留?なのか、複雑過ぎてなかなか理解しにくい状況でしたが、これもリーグ戦の妙味といえるでしょう。

結果は既報のとおり紅組は敗れた広瀬八段が挑決に進出。白組は佐藤九段と菅井六段のプレーオフ進出になりました。広瀬八段なら4年ぶり、佐藤九段は9年ぶり、菅井六段なら初の七番勝負ですが、誰が挑戦者になっても面白い七番勝負になりそうですね。

昨日の対局は大広間の一斉対局でしたが、当事者同士の勝敗が分かるので途中でどこかが終局すると、自分の置かれた状況が分かってしまいます(たぶん)。それでも棋士は一生懸命戦いベストを尽くすのです。プレーオフ進出の大一番となった木村八段-広瀬八段ですが、途中山崎八段が勝った時点で勝敗に関わらず、広瀬八段のプレーオフ進出、木村八段の降級が決まっていました。木村八段は対局中、それを知っていたかどうか分かりませんが、それでも木村八段は千日手指し直しの末に、しっかり勝ちきったところにプロ魂を感じました。

佐藤-菅井戦のプレーオフは5月29日に東京・将棋会館で行われます。一斉対局の模様もプレーオフの模様も週刊将棋で詳報します。