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下村記者の棋楽に行こう 第23手 天童に行ってきた

2014.10.21 | 

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 皆さんこんにちは。週刊将棋の下村です。先々週は南の島滞在中に台風直撃でヒドイ目に遭いましたが、先週は将棋の街天童に行って来ました。6月に茨城県の将棋大会で優勝したご褒美で、1泊無料ご招待。前日の金曜日から余裕を持って愛車を駆って現地に入り、アマ王将戦の南東北大会にも出場してきました。

 アマ王将戦予選は住居地の制限なくどこから何度でも参加しても良いので、地方の大会といえども全国クラスのアマ強豪の方も他県から多数参加します。当然この大会にも有名強豪が参集していました。筆者のレベルではなんとか予選を通過できるかどうか微妙なところ。初日の土曜日はベスト16まで進めますが、どうせ途中で負けるだろうと予想して、すでに翌日の予定を入れていました。

 第18手でも紹介した墨田棋楽会の節目の例会に出る予定だったのです。つまりこの日敗れたら、翌朝早くに車で天童を発って、昼過ぎに東京墨田区で棋楽会の例会に参加するつもりでした。この日は森下九段、木村八段、加瀬六段もゲストで来場される節目の例会。幹事役の1人でもある筆者も、ほぼ出席が義務付けられています。
 ところが勝負事というのは不思議なものです。こういう欲がないときほど肩の力が抜けるのか、予選は連勝してすんなり通過。本戦でも勝ってしまいベスト16(翌日対局)に残ってしまったのです。勝ってうれしいのはもちろんですが、予想外の展開に驚いてしまい、ちょっと複雑な気持ちでした。

 それでも2日目の初戦に負けて昼前に天童を発てば、何とか夜の宴会までには間に合いそうと計算していました。落ち着かない気持ちのままで戦いましたが2回戦、そして3回戦も勝ってしまいました。なんとベスト4に進出と望外な結果を得ました。もう東京の例会には間に合いそうもない。あと2つ勝てば南東北の代表を獲得できるので、退路を断ってここで腰を据えて戦うことを決めました。
 しかしほかに残った3人はビッグネームの強豪ばかり。そしてあと2つとなり、欲を出してしまったのがいけなかったかもしれません。運が良かったのもここまでで、得意の暴発が出てしまい形も作れないまま完敗です。相手はもちろん強いのですが、筆者の精神状態が乱れて自滅したことが唯一の心残りでした。それでもベスト4という結果を出せたのは、筆者の棋力を考えれば健闘したほうだと思います。少しだけ自信にもつながりました。

 天童を出発したのが午後3時半過ぎ。東北道で夕方の渋滞に巻き込まれるなど6時間近くも要して帰京。棋楽会の会場である建物に着いたのは9時半頃で、残念ながらすでに会場の電気は消えて間にアワジ。待っていただいた棋楽会の皆様にはご迷惑おかけして申し訳ありません。疲れは残りましたが充実した3日間になりました。



 

上写真は大会会場、対局風景、天童産のラ・フランスと桃のジェラード、口どけサッパリ美味しかった!