VMware FUSION 10の導入と実践|MacFan

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仮想化ソフト・スタートマニュアル❷

VMware FUSION 10の導入と実践

文●栗原亮小平淳一中村朝美イラスト●鈴木みそ

Parallels Desktopと並ぶMacの仮想化ソフトとしてVMware Fusionが挙げられます。最新バージョンは10をかぞえ、丁度10周年でもあります。両者の機能や性能はかなり前から拮抗しているので、ぜひ試してほしい仮想化ソフトといえます。

大きな違いはない

ここでは「ヴィエムウェア・フュージョン10(フュージョン)」をベースに、ウィンドウズ仮想マシンを構築する手順を解説します。

まず、フュージョンの入手方法ですが、パラレルス同様に通常版とプロ版が用意されていますが、やはり一般ユーザは通常版で充分です。プロ版は最新の開発・テスト環境として現場で使われるための高度な機能をサポートしています。たとえば仮想マシンをリモートかつプログラムで管理するUIを搭載するなど、まさに業務用といった趣です。

もちろん、無償ダウンロードできる評価版も用意されているので、実際に試してから後日ライセンスを購入すれば、そのまま正式版になります。作成した仮想マシンが無駄にならないということです。

さて、フュージョンのインストールはとても簡単で、ダウンロードしたディスクイメージのインストーラをクリックするだけです。そのあと自動的に仮想マシンの作成が始まります。ウィンドウズのインストール自体は、パラレルスと同様に自動化されているので手放しでOKです。

なお、最新バージョンは10月にリリースされたばかりなので、アップグレードを受付中です。バージョン8.5からのアップグレードは6253円で、8月22日から11月11日までに購入すると10に無償アップグレードできます。

 

インストール

 

(1)インストーラを起動

Fusionのディスクイメージをマウントしたら、「VMware Fsion」のアイコンをダブルクリックし、セキュリティの警告が出るので[開く]をクリックします。

 

(2)管理者パスワードの入力

インストールの前に管理者パスワードを要求されるのでこれを入力します。続いてファイルのコピーが行われます。

 

(3)使用許諾契約書を確認

Fusionを利用するに当たってエンドユーザ使用許諾契約書を確認し、よろしければ[同意する]をクリックします。

 

(4)ライセンスキーを入力

Fusionを購入したときに発行されたライセンスキーを入力するか、この画面から購入することもできます。無料で試したい場合は[VMware Fusion 10を30日~]を選びます。

 

仮想マシンの作成とウィンドウズのインストール

 

(1)インストール方法を選択

Fusionのインストールが終わると、仮想マシンの作成が始まります。Windowsのディスクイメージをウインドウにドロップしてください。

 

(2)簡易インストールの設定

Windowsのアカウント設定をあらかじめここで設定し、購入したWindowsのプロダクトキーを入力してバージョンを選択します。

 

(3)統合レベルを選択

WindowsとmacOSの統合レベルを選びます。[シームレス]ではmacOSのデスクトップがWindows側にも出てきたりと、ファイルが共有できます。[分離]では箱庭的にWindowsを隔離して使います。

 

(4)仮想マシンが作成完了

選んだWindowsにあわせて仮想マシンのパラメータが自動決定し、仮想マシンが完成します。右側の画面の▲をクリックしてください。

 

(5)Windowsのセットアップ開始

仮想マシンが起動するとWindowsのセットアップが開始されます。簡易インストール機能によりユーザが操作することはありません。

 

(6)準備しています

Windowsファイルのコピーが終わると仕上げの処理が行われます。[デバイスを準備しています]や[すべてを準備しようとしています]などと表示され、とにかく準備が繰り返されます。この間、仮想マシンは何度も再起動しますが正常な動作です。

 

(7)インストール完了

Windowsによるコンピュータの準備が完了するとログイン画面が出てようやく仮想マシンにWindowsがインストールされました。