2016.10.28
アップルは早くから通信のワイヤレス化を推進してきました。イヤフォン端子を廃止したiPhone 7の登場でもわかるように、その流れをモバイルにも広げようとしています。すでに家庭内はアップルのワイヤレス機器がいっぱいなので、共存共栄のためのエアプレイ(AirPlay)がさらに重要になってくるでしょう。今回は、エアプレイでできることをおさらいしましょう。
ワイヤレス化を推進
アップル製品の家庭内ネットワークにおけるワイヤレス環境は、基本的にエアプレイとブルートゥースを基盤にしています。特にエアプレイは、さまざまなデバイスを有機的に接続し、音楽や映像を家中に届けられるという高度かつ便利な技術です。
このエアプレイは、そもそもiTunesやiOSデバイスの音楽ライブラリを無線LANでストリーミング再生する機能の発展で生まれました。基礎となったのは、AirMacエクスプレス(初代)を利用して音楽をワイヤレス再生するAirTunes機能で、ロスレス(可逆圧縮)伝送による優れた音質も受け継いでいます。しかも、アップルが仕様を公開しているため、さまざまなメーカーから多くの対応製品が発売されています。
現在のエアプレイでは音声だけでなく、アップルTV(第2世代以降)と組み合わせれば映像をワイヤレスで配信することもできます。
一方、ブルートゥースは本来オーディオ用ではなく携帯電話とヘッドセットをワイヤレスでつなぐために開発された技術ですが、アップルは従来の音声データを20分の1に圧縮する「SBC」よりも高音質4分の1圧縮の「aptX」コーデックに対応、iOSデバイスではAACにも対応するのでワイヤレスだから音が悪いと決めつけるのは拙速といえます。