【PR】持ち運べる高音質スピーカはMac、iPhoneとの相性抜群!|MacFan

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BenQ treVolo

【PR】持ち運べる高音質スピーカはMac、iPhoneとの相性抜群!

文●大塚康一

 

 

 

画期的なスピーカ誕生

iPhoneであれMacであれ、音楽を十分に楽しめる性能・機能を備えているのに、そうした高いクオリティの音をプアな機材で聴くのは、何とももったいない宝の持ち腐れというものです。なので筆者は、趣味と実益を兼ねて多くのスピーカやヘッドフォンを試聴したり購入したりしています。いわば音の良い製品を探す日々なわけですが、そうした中で巡り合ったスピーカが、ベンキュー社の「トレボロ(treVolo)」です。

このスピーカのキャッチフレーズは、「バッテリで駆動する、持ち運び可能なコンデンサスピーカ」。簡単にいうと、一般的なスピーカ(「ダイナミック型」と呼ばれます)が磁力でコーンを前後に振動させて音を出すのに対し、コンデンサ型のスピーカは網目状の電極で挟んだ薄い膜を静電気の力で振動させて音を出します。この方式でスピーカを動作させるためには高い技術と高い電圧が必要で、必然的にスピーカの値段も高額になるため、これまでは高級スピーカの分野でしか使われていませんでした。トレボロが画期的なのは、それをバッテリ駆動のポータブル型で実現しているところ。充電式のバッテリは約3時間の充電で約12時間の連続再生が可能で、置き場所にとらわれずコンデンサスピーカのサウンドを楽しめます。携帯可能なコンデンサスピーカというのは世界初の製品だそうで、いかに画期的なスピーカなのかが理解できるでしょう。

「treVolo」という名称は、コンデンサ型の別称である「静電型」を意味する「Electrostatic」と、「Enjoyment and Everywhere(どこでも楽しめる)」という3つの「E」で「tre(イタリア語で「3」)」と、同じくイタリア語で「飛行」を意味する「Volo」を組み合わせた造語だそうです。実際、左右の折り畳み可能なコンデンサパネルを広げた様は翼のようにも見えますね。

翼の中央にあたる本体部分には、縦に並んだダブルウーファ(低音用のスピーカ)とパッシブラジエータ(磁気回路のない低音増強用スピーカ)、それらを駆動する専用のアンプが内蔵されており、中高域をコンデンサスピーカが、低域をダブルウーファとパッシブラジエータが受け持つ構造になっています。

なぜ筆者がこのスピーカに惹かれたかというと、かつて、タタミ一畳ほどもある巨大なコンデンサスピーカを家でメインシステムとして使っていたからなんです。コンデンサ型の特長は、スピーカユニットがとても薄いこと。厚さ10センチほどのボディはよく客人に「ついたて」と間違われましたが(苦笑)、音は間違いなく一級品でした。なので、テクノロジーの進化によってコンデンサスピーカが持ち運べるようになり、しかもバッテリ駆動で使えるようになったことは、実に感慨深いのです。

 

名前どおりのフォルム

翼を広げたような格好のコンデンサパネルが特徴的。製品名の由来にもなっています。パネルは内側に畳んで収納できるので、使わないときや持ち歩く際に便利です。隣のiPhone 6と比べると、そのコンパクトさが伝わるでしょうか。

 

インターフェイスは背面に

背面にはマイクロUSB、ミニステレオ入出力、電源の端子、ブルートゥースペアリング用のボタンが配置されています。

 

 

接続と設置のポイント

実物は写真で見るより小さく感じましたが、ドライバユニットやアンプを内蔵したアルミ製の本体にはずっしりとした重みが。この重さは音質にも微妙に関係し、軽いスピーカからは得てして軽い音しか出ないもので、本体内部での共振を抑えるためには重いほうが有利なんです。

まずはiPhoneとブルートゥースで接続して鳴らしてみました。iPhoneの[設定]を開き、トレボロの本体背面にあるペアリング用のボタンを押せば、簡単に接続できます。

Macと接続する場合には「システム環境設定」の[Bluetooth]でペアリングします。[サウンド]の出力機器に[treVolo]を指定すればOK。さらにMacの場合は、USBによる有線接続にも対応しています。ケーブルは付属していませんが、市販のマイクロUSBケーブルが使えます。USBで接続するとデジタル接続になり、トレボロの内蔵DACを通して鳴らせます。内蔵DACが対応しているファイルは「44・1kHz/16ビット」と「48kHz/16ビット」で、最新のDACに比べるとスペックはやや控えめですが、実用上はそれほど気になりません。より高いビットレートのハイレゾ音源もちゃんとダウンコンバートして再生してくれますし、別途USB-DACを用意してMacとトレボロの間に挟んでやれば、ハイレゾもダウンコンバートせずに再生可能です。

ただ、普通のスピーカのようにユニットを左右に分離することができないので、置き場所がやや限定されます。iPhoneで使う分には問題ありませんが、Macで映像を楽しむときなどにはディスプレイの両側に置けないのがちょっと残念。Macの真正面に置くのは画面が隠れてしまいますし、真裏に置くか、左右どちらかに寄せるなどするしかありません。オプションで壁掛けできるアダプタなどがあればうれしいですね。これはぜひ、メーカーさんに検討していただきたいところ。

 

ボタンで全機能をコントロールできる

電源、ボリューム、再生/停止(スピーカフォン兼用)、サウンドモード切り替えの各ボタンが上面にあり、サウンドモードを切り替えるごとに、電源ボタンの周りのリングの色が変化します。「PURE」は原音に忠実に、「WARM」は中音域を、「VIVID」は高・低音域を強く出力します。

 

USB接続でMacから再生も

USBケーブルでMacと接続後、システム環境設定の[サウンド]にある[出力]タブの音声出力先を[treVolo]に変更すれば、トレボロ内のDACを通して音楽を再生できます。もちろん、ブルートゥースで無線再生も可能です。

 

 

透明感あふれる音質

さて、肝心の音質です。ひとことでいえば、コンデンサ型ならではの透明感ある、高品質なサウンド。ダブルウーファとパッシブラジエータのおかげで、コンパクトな割には低音も出ます。音が塊でこちらに飛んで来るような強烈な鳴り方ではなく、従来の伝統的なスピーカに慣れているとやや物足りなく感じる人がいるかもしれませんが、ボーカルものやアコースティックなサウンドを楽しむには絶妙にフィットすると思いました。

コンデンサスピーカはその構造上、双指向性でユニットの前後から音が放射されます。パネルの裏側から出る音は当然逆位相になりますが、この音をうまく部屋の壁面に反射するように設置すると、より豊かな音場(音の広がり感)が作れるので、設置場所を変えながら試してみるのがオススメです。

音楽の聴き方にはいろいろなスタイルがあると思います。スピーカと向き合って真摯に聴きたいときもあれば、部屋全体を音で満たし、リラックスして楽しみたいときもあるでしょう。トレボロはどちらの要求にも答えられる2面性を持ち、リスナーが自由に使い分けられる、「懐の深いスピーカ」だと感じました。

 

専用アプリでの調整

iOSアプリ「BenQ Audio」ではバッテリ残量の確認や、プリセットされた3種類のサウンドモードを選べます。

 

 

BenQ Audio

【開発】BenQ
【価格】無料
【カテゴリ】App Store>ミュージック

 

 

大塚康一の評価

● ワイヤレスで高音質
● 低歪で自然なサウンド
● 約12時間の連続再生

 

● 置き場所にやや工夫がいる
● 内蔵DACの仕様が控えめ
● 強烈なサウンドには不向き

 

【補足】
本製品には低ビットレートの圧縮音源や狭帯域音源の音質を、独自のDSPチップによって改善する「BenQ TrueSound Technology」回路を搭載しています。高ビットレートの圧縮音源や非圧縮音源を再生する際には回路をバイパスして、本来の音源データをそのまま再生します。

 

【補足】
iPhoneとブルートゥースで接続して音楽を再生しているとき、着信があると再生が一時停止されて内蔵のノイズキャンセリング・マイクで明瞭な会話ができる「スピーカフォン機能」もあります。通話終了後、音楽再生は自動的に再開します。

 

SPEC

[使用期間]10日
【発売】ベンキュージャパン
【価格】オープンプライス
【実売価格】3万4900円前後
【URL】http://www.benq.co.jp/product/speaker/trevolo
【サイズ】 約275(W)x175(H)x135(D)mm ※パネル展開時
【重量】 1.2kg
【インターフェイス】 LINE IN端子(アナログ音声入力、Φ3.5ミリステレオミニジャック)、マイクロUSB端子(デジタル音声入力:16ビット/44.1kHz, 48kHz)、LINE OUT端子(アナログ音声出力:Φ3.5ミリステレオミニジャック)、ブルートゥース
【備考】キャリングケースあり(別売)

 

 

大塚康一 Yasukazu Otsuka

ライブ&スタジオワークや音楽学校講師を経て、現在は音楽/楽器/オーディオ/Macに関するマルチライター兼ミュージシャンとして活躍するほか、インタビューアとしても定評がある。各分野での著作は数百に及ぶ。

 

【PR】企画協力:ベンキュージャパン株式会社