第97回 Bluetooth❷|MacFan

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ハードウェアの構造、仕組みを知ろう!

第97回 Bluetooth❷

文●吉田雷(MixtureScape)イラスト●吉永和夫

アップル製品の多くに搭載される「ブルートゥース(Bluetooth)」は、さまざまな周辺機器と接続してワイヤレス通信できる無線規格です。その詳細について理解を深めましょう。

【もっと知りたい(1)】
ブルートゥースのプロファイルやバージョンって何?

ブルートゥースは多種多様なデバイスで使えるように、さまざまなプロファイルや異なるバージョンがあります。その主な仕様を整理したので、全容を理解しましょう。

 

ブルートゥースは「旧来のブルートゥース」と「BLE(ブルートゥースLE)」の流れに大きく分けられます。旧来のブルートゥースをバージョンで示すと3.0+HS(3.0の通信速度高速版)となり、最大通信速度は24Mbpsです。一方のBLEは通信速度が最大1Mbpsと低速ですが、最大の特徴はLE(Low Energy)の名のとおり大幅な省電力化を実現したことです。対応機器はボタン電池1つで数カ月から1年ほど動作します。

この3.0+HSまでのバージョンは、初期からの技術を進化させてきたものですが、BLEはノキア社が開発した「ワイブリー(Wibree)」というまったく異なる技術を起源とし、旧来のブルートゥースと互換性がありません。

そこで、3.0+HSまでのブルートゥースとBLEを両方利用できるデュアルモードという仕様が新たに追加されました。この3.0+HSとBLE両方使えるものが「ブルートゥース4.0」として策定され、現在のMacでサポートされています。現在ではBLE側の安定性向上とさらなる省電力、セキュリティ向上を行った4.2を採用した製品も登場しはじめ、iPhone 6/6sなどから採用されています。