Ⅰ タイミングを、逃すな!
子どもを育てることは、「むずかしい」とか、「大変だ」と思っている親たちが多い。
しかし、これらの答えは、NOである。
言えることは、子育てをむずかしくしている例や、大変だと思いながら面倒をかけている例が、あまりにも日常化してしまっていることである。
本書は、「子育て」の本質を考え、実行していくための一冊である。
「なんでこんなことが分からないの?」
「あなたは、なぜできないの?」
「言うことを聞かないと、ダメでしょう!」
「ちゃんと返事をしなさい!」
「この前も注意したでしょう」
「同じことを繰り返しているのよ!」
「何度言わせたら分かるの?」
「今度したら許しませんからね!」
よく見られる会話だが、こんな子育て方法では、子どもはのびのびと成長しない。損をするのは子ども自身であることに、親たちは気づいていないのだ。
子育てを誤解してインプットしてしまった親たちに育てられた子どもには、悲しいことだが未来の光は見えてこない。
物心がついた幼児期から、親は、次のようなことが子育ての基本だと勘違いしている。
① 何でもかまわずに、すぐに注意をすること
② ふだん気づいていないでいたことを指摘すること