誕生日プレゼント
贔屓にしている店から誕生日に向けて様々な葉書が届き出す。私は4月生れだ。私にとっての4月は、そういうような外部からのお知らせが届くことで始まり、そして、終わっていくものになっている。
子供の頃、誕生日が待ち遠しかった。プレゼントもさることながら、自分が大人に確実に1歩近づいていく証明がされるような気がしてワクワクした。
10代の頃、付き合った女の子の一人は、3歳以降、自らに訪れた誕生日に贈られたプレゼントを全て言えた。凄いことだと思いながらも、前年の誕生日プレゼントの量と質の中に潜む男性の影を見つけて嫉妬する自分を悟られまいとするのに必死になった。