【第10回】草ゴルフの思い出

2015.10.29　|　篠原嗣典

　中学生１年の秋、私たちの遊び場だった空き地の数カ所に小さな穴を掘って、数個の本物のゴルフボールとＰＷを持ち込んだ。

　草ゴルフの時間が始まった。

　ゴルフの練習場でボールを打ったことがある医者の息子Ｏが、私の対戦相手だった。

　Ｏはその夏にコースデビューした私をとても羨ましがっていた。彼がどのような思考でゴルフを捉えていたのかは分からないが、少なくとも私の環境を見て

　「オレもゴルフやりたい」

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