【第7回】四章 ―(2) | マイナビブックス

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穢れない白の音

【第7回】四章 ―(2)

2015.08.13 | 七瀬椋

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私は、〝元〟王子様に携帯電話を差し出した。液晶画面には私のプロフィール画面が映っている。

「アドレスです」

 私の携帯を恐る恐る受け取ると、大野さんは画面を食い入るように見た。それから、私の顔と画面を交互に見比べ始める。

「い、良いんですか? あの、登録しちゃって」

 私は苦笑いしながら頷いた。

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