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 自宅のそばを甲州街道(国道20号)が通っている。江戸時代、この道は日本橋から下諏訪まで続く街道として整えられ、その後、災害や交通事情、時の権力者の都合などによりルートが少しづつ変化し、現在に至っている。江戸期に作られたいわゆる旧甲州街道、総距離約210km。家の近くからこの旧道を歩き始めた。沿道には道標、寺社や地蔵、古い家屋敷が点在し、新しいものの中に代々の人に守られてきた古いものが混在する日本中どこにでもありそうな光景だ。日本橋から下諏訪まで、目にとまったものを写真に焼き付け、並べてみる。その時、一つ一つの点がつながって線となり、この街道の辿ってきた道を語り始めるのではないだろうか。

 

 現在、旧道は国道20号線と入り組みながら、時には、道路や鉄道などにより寸断され、ある時は、山の中の集落へと進んでいく。昔の旅人が歩いたと思われる旧道を探しながら、当時の雰囲気を色濃く残していそうなわき道にも少し寄り道して、吹く風にまかせて、旧甲州街道の全行程を2009年2月から2010年11月まで時間を見つけては歩いてみた。

 

村田 満