私は私に
ぽろぽろお菓子をこぼすように 会話はかってに離散しました 真夜中に目が醒めると 魚の小骨が喉元からみあげていました 私は誰に謝ればいいのかわからなかった どんな色の家に住みたいですか? 綿と化.....
なまこサバイバル(12)
(病院は出口だ) 病院は出口だ 欲望の流れに沿って さざ波 鈍色のさざ波のように 老人たちが出てくるわ出てくるわ ひとりは胆石破砕室を抜け 青汁スタンドを抜け 自身もきらきらしい抜け殻となって.....
舞い上がれ、1
夕刻のチャイムが 三十分遅くなり はるはいつでもかゆさをともなう 弟はいまだ不在で 地中ふかくあたたまって 父と母、姉たちが スーツケースに遺伝子つめこむ 明日、発つ。 &nbs.....