幻書の街から(石田瑞穂)
その街の本屋という本屋 書架という書架におさまった 本は、ページがなくて背表紙しかない。 箔押しのタイトルがしめすのは ある一筋の忘却のかたち。 ここにいるのはみんな幽霊 春雷や野芹とおなじ存在、 「言葉、言葉、言葉」と.....
我ら装う
たくさんお酒を飲んだので 昨夜のことはよく憶えていません だけど何を隠そう終電間際の高円寺の改札口で 叫んだのは私の女友達でした おしゃれ なんて ばっきゃろー 気がついたら私たち涙目でした 東京では随分い.....
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三角みづ紀『夜の分布図』 発売元:株式会社マイナビ 定価:238円(税抜) 発端はあなたが理解できない言語を使いはじめたこと。 そうして鳥のように窓からいなくなって、 羽は濡れるものではない、と、 叫びなが.....