なまこサバイバル(6)


 

(きわめて歌うように2)

 

眠れない夜の果てに

おおこそばゆく

ちちっと

に刺された処女の太腿の

ような朝

 

まれでありつかのま

ですねわれわれが地上に出てこうして

意味もなく強烈な光を浴びているということは

まれでありつかのま

ですね

なまこ

きわめて歌うように

 

おお

語り得ぬ正午のわたくし

ただの

なまこ

となって閾に立ちこんなにも押し上げられ

こんなにも光を浴び

しかもなお

なまこ

のままのわたくしよ

われわれのわたくしよ

 

 

2014.2.21

 

カテゴリ: シーズン1, 野村喜和夫
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