(ほらほら、われわれのわたくしは)
ほらほら、
われわれのわたくしは、
骨のないところをみせて、
なまこサバイバル、
生ける灰に擬態したそのつつましい表皮をみよ、
砂地では砂になりすまし、
砂に呑み込まれ、意味もなくぐねぐねとうねったりもする、
そのくせ、それが逃亡のはじまりなのだ、
ほらほら、
われわれのわたくしは、
なまこから紐が、言語という紐が出て、
亡霊となってはばたくおのれの未来とか夢みながら、
そのかすかな痙攣、
なおも紐は考えているのだ、
この水圧のような重苦しさは何なのか、
どこからどのようにそれはやって来るのか、
するとその問いが、
骨のない頭のようにむき出されてくる、
なまこサバイバル、
なまこサバイバル、
(以下次号)
2014.1.24