■加藤桃子奨励会1級
―― 一局を振り返っていただいていかがだったでしょうか。
加藤 ▲4八銀が予想外で、▲2五歩なら相居飛車と思っていました。模様は最初はいいのかなと思っていたんですが、仕掛けを逃してしまって......。そこからはタイミングを逃したことに悲観しながら指していたので、あまり中盤はよくないなと思っていました。
―― △6九角で攻めることができたという印象だったのですが。
加藤 角打ちは▲6七金右と上がる展開になれば狙っていたんですが、本当によくなるのかちょっとわからなかったので。そのときは仕方なく打った感じでした。もっと自陣の整備をしたくて。△6二銀~△7三銀みたいな予定だったんですが。攻めないと逆に攻められてしまうと思いました。
―― 優勢を意識した局面というとどのあたりでしょうか。
加藤 ずっと怖かったんですが、△6二金打と打ったところでは攻めが来ないと確信しました。
―― これで女王への挑戦ですが、意気込みをお願いします。
加藤 挑戦できることは素直にうれしいので、一局でも多く指せるように、自分の力を出し切れるように、番勝負までに調整したいと思います。
■清水市代女流六段
―― 一局を振り返っていただいていかがだったでしょうか。
清水 △6九角は打たせたつもりだったんですが、反撃が思った以上にうまくいかなかったですね。▲6九歩と受けてからは攻めがなくなってしまったかなと思います。
(文)
90手で加藤奨励会1級が制し、挑戦者に決まった。終局は16時25分、消費時間は▲清水3時間、△加藤2時間29分。