[将棋]マイナビ女子オープンブログ|将棋情報局

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20111114_54.gif図は15時30分頃の局面。▲8八角と引いた手に対し、清水女流六段は△8六歩と突き捨てを入れた。▲同歩ならのちに▲7七桂~▲9七角と進んだときに、角筋を止めている効果がある。△3五金から飛車を取って攻め合ったときに1手稼ぐことができそうだ。形勢は依然として後手よしと見られている。中井女流六段はこの局面で手を止めている。読み筋になかったので読み直しているのだろうか。急流のような展開から一転、両者時間を使ってじっくりと考えている。
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長い考慮の末、中井女流六段は▲8八角と引いた。次に▲7七桂~▲6五桂を狙っているようだ。この30分は苦しい時間だったに違いない。この角引きが形勢を挽回する狼煙になるだろうか。
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20111114_50.gif手順に▲3六飛と引かれ、△6五銀が不発に終わったようだがそうではなかった。△4三銀(図)で二段目に飛車のラインが開通。次に△2二飛が強烈な一手になる。先手陣は飛車に弱すぎるため、攻め合いは考えられない。▲2三歩や▲2四歩で一時的に侵攻を食い止めることはできそうだが、△3四銀や△3四金で飛車を圧迫する手がある。捕獲されるのも時間の問題だろう。先手が飛車に弱いのは先に書いた通り。横歩を取った代償に、飛車が身動きできなくなっているのが痛い。本譜の△6五銀は▲2四歩を見せた誘いのワナだったのだろうか。なんとも巧妙な手順で、狐につままれたような感がある。ともかく、一連の応酬で後手がはっきりと優位を築いたようだ。

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本局の解説を務めるのは佐藤慎一四段。継ぎ盤ではあっという間に終盤に進む激しい変化に踏み込んでいる。

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20111114_42.gif対局が再開されると、清水女流六段は△5五歩と角道を閉じた。流れが穏やかになったので駒組みが続くかと見られていたが、後手は△6五銀(図)と反撃を目指した。次に△7六銀からの攻めを見ている。▲7五金と受けるのは△6四銀で後手の攻めに調子がつきそうだ。

控室では解説の佐藤慎一四段が検討している。「ここで▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△4三銀▲3六飛で、7六の歩を受けることができますね。激しい戦いは、玉形の差で後手が選びにくいでしょう。後手はどうするんでしょうか」。解説の順は歩得しつつ手順に角頭を受けて実に味がいい。控室では△6五銀が「空振りになる予感も......」とささやかれている。
13時40分頃、中井女流六段の手が伸び▲2四歩を着手した。さあ、後手は▲3六飛の後にどう動くのだろうか。

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