将棋クエストで表れた、かりんさんのスーパーな指し回し「かりんの将棋上り坂↑」番外編 | マイナビブックス

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将棋クエストで表れた、かりんさんのスーパーな指し回し「かりんの将棋上り坂↑」番外編

2015.03.26

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好評連載中の「かりんの将棋上り坂↑」。

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先日「将棋クエスト」を見ていて、かなり感動したかりんさんの将棋があるので紹介しましょう。


1図(便宜上先後逆)は中盤の入口ですが、有段者の人でもどう指すべきか方針に悩むところ。
将棋を自分で指される方なら分かると思いますが、次の1手問題のようなド派手な手よりも、むしろこういった急所の分からない局面で方向性を誤らずに指すほうが難しいのです。

では、ここからのかりんさんの指し手を見ていきましょう。

1図から、▲8八角△8四歩▲7七桂△8一飛▲9七角△9四歩▲6六歩△8五歩▲6五歩(2図)



どうですか、この見事な指し回し。

後手の△8五歩では△9五歩と催促したほうが良かったかもしれませんが、細かいことは言いっこなし!
見ていただきたいのはなんと言っても構想力です!

かりんさんがどこまで読んでいたかは分かりませんが、1図からの指し手は、おぼろげにでも2図の攻めの形が見えていないと指せません。しかも後手の6筋は超急所です。まさに9手1組の好手順です。

ちなみに、この端角から桂を跳ねて6筋を攻める形、戸辺六段はまだ教えていません(中飛車の▲5六銀型が好形ということは教えましたが)。自分で本を読んで覚えたか、自力で編み出したか、強い人の棋譜を見て覚えたかのどれかです。どれだったとしてもすごいです。

次回の授業が楽しみです。