ボヘミアンの本当の意味|MacFan

文●四角大輔

MacBookとともに世界中を飛び回る四角大輔氏の、自由に生きるためのヒントが詰まったフォトエッセイ。

連載タイトルに「ボヘミアン」という言葉を使っている理由。

 

それは、学生時代からこの言葉の響きが好きだったという背景がある。そして欧米では近年、この言葉の世界観が斬新な方向へアップデートしてきたことも、その理由のひとつになっている。

ぼくのライフスタイルにおいても重要なキーとなっているこの言葉の、最新情報をまとめてみたいと思う。

まず辞書や事典、ネットや書物で見つけた多種多様な解説文を、ぼくなりに要約してみたのだが、書かれた時代によって解釈が違っていたことを知った。

「常識に縛られず、芸術や文学を志して自由奔放、放縦に生きる者。リベラルな知識人やヒッピーまで含む」

「貧しくも自由な_その日暮し_に生きる、定住性に乏しい放浪生活者」

「異なった伝統や習慣を持ち、周囲からの蔑視をものともしない人々」

「高尚な哲学を生活の主体とし、他人に使われることを嫌い、質素に暮らす者」

以上は、ポジティブな側面だけをまとめたものだが、古い時代にはネガティブな定義が多いのが特徴的だった。面白いことに、現代に近づくにつれて好印象になっていくのだ。昔の否定的な説明をまとめたのが以下である。

「芸術や夢想に生き、定職に就かず、貧しくて身なりがだらしない人」

「空想家で自堕落、酒やドラッグに溺れ、社会習慣に背く思想を持つ者」

「戦争や差別、政治的迫害により国を追われ、アイデンティティを失った人々」

 

 

Daisuke Yosumi

レコード会社プロデューサーとして7 度のミリオンヒットを創出後、インディペデントな人生を求め、ニュージーランドの原生林に囲まれた湖へ2010年に移住。現地で半自給自足の_森の生活_を営みながら、数ヶ月は世界中で_移動生活_を送る。エコ雑誌や登山雑誌などの連載、Instagram、著書、オウンドメディア〈4dsk.co〉をとおして、独自のライフスタイルシフト論を発信。大自然への冒険とアーティスト育成をライフワークとしながら、ベストセラー作家、会員制コミュニティ「Lifestyle Design Camp」学長、大学非常勤講師など複数の顔を持つ。4月20日に新刊『人生やらなくていいリスト』(講談社+α文庫)が発売!




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