2018.02.04
Mac Fan独自の視点で、アップル周辺の最新ニュースや話題に切り込む!
Appleは2017年12月から2018年1月にかけて、さまざまなトラブルへの対応に追われることになった。iOSのバグやバッテリ問題、そしてセキュリティ問題…。多くのユーザを抱え、高度化している製品を安全に利用するための対応の中にも、Appleなりの考えが見え隠れする。
対応に追われた年末年始
アップルの年末年始は忙しかった。まず2017年12月2日、iOS 11が再起動を繰り返すバグが世界中で発生した。また、2017年12月中旬には古いiPhoneのパフォーマンスがソフトウェアによって制限されているとの報告が上がり、その対応に追われた。そしてもう1件、インテル(Intel)やARMなどのプロセッサを搭載するデバイスに生じる脆弱性「スペクター(Spectre)」と「メルトダウン(Meltdown)」への対応だ。まずは、それぞれのトラブルについて解説していこう。
(1)iOSの通知バグ
ご存じのとおり、iOSには通知機能が備わっており、アプリへの新着メッセージをロック画面、あるいは操作中なら画面上部に表示する仕組みとなっている。今回発生した通知バグは、通知に起因してデバイスが再起動を繰り返してしまうという問題だ。
iOSの通知には、通知サーバからデータを受け取りiPhoneやiPadといったデバイスに表示させる方法と、アプリそのものがデバイス内で通知を発する方法が存在している。今回バグが発生したのは後者、いわゆる「ローカル通知」と呼ばれるものであり、これを実行するために必要なメモリが膨大となり、デバイスを再起動させてしまうバグが発生してしまったのだ。
そこでアップルは、当初予定していたスケジュールを繰り上げて「iOS 11・2」をリリースし、すべてのユーザに対してアップデートを行った。このアップデートには、iPhone 8シリーズとiPhone Xでの高速ワイヤレス充電や、iPhone Xで低温環境におけるタッチパネル動作の改善なども含まれていた。
2017年12月2日、iOS 11を搭載したデバイスが突然再起動を繰り返すバグが発生。AppleはiOS 11.2をリリースし、ユーザにアップデートを促した。【URL】https://support.apple.com/ja-jp/HT208332