アラカルト Macintoshビギンズ

プリンタがスキャナになった日

文●大谷和利

Blast from the past ── あの頃の懐かしい思い出

謎の周辺機器の登場

初代Macintoshはディスプレイこそモノクロ2値、つまり白黒表示しかできなかったが、システム全体として明らかにグラフィカルなコンピュータだった。LaserWriterをつなげば、素人目には商業印刷物並みと感じられるクオリティで印刷できたし、普及型の純正ドットマトリクスプリンタであるImageWriterでも、他社の同種プリンタより高精度な印刷ができた。

ドットマトリクスプリンタは、タイプライターの進化版のような機械であり、活字ハンマーの代わりにコンピュータ制御されるワイヤーの先端をインクリボンに叩きつけて印刷する。ImageWriterのプリンタヘッドには縦に9本の極細ワイヤーが並び、これが水平方向に移動しながら黒ドットにあたる箇所で飛び出し、インクリボンから紙にインクを転写した。そのため、インクリボンとプリントヘッドを精密に水平移動させながら、プラテンと呼ばれるローラによって用紙を正確に送り出す必要があった。

ところが、アメリカでは1984年の暮れ、日本では1985年になってからだと思うが、プリンタであるImageWriterを、スキャナに変身させるサードパーティ製の周辺機器が登場した。それが、Thunderscanである。

今なら、いわゆる複合機が一般家庭でも使われる時代なので、プリンタがスキャナに変身と聞いても、さほど驚かないだろう。だが、そのときには、出力機器のプリンタのどこをどうすれば入力機器として使えるのか、実物を見るまでは頭の中が疑問だらけだった。




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