アップル的ライフスタイル実験、 その全貌が1冊の書籍に!|MacFan

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モバイルデバイス×インターネットを駆使して、自由に自分らしく生きる

アップル的ライフスタイル実験、 その全貌が1冊の書籍に!

文●編集部

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経営コンサルタントとして活躍する本田直之氏と、本誌巻頭コラムでもお馴染みの四角大輔氏。二人の共著『モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには』(4月14日発売)は、アップルストア表参道で行われた両氏のトークイベントがきっかけで生まれた。そこには、アップル製品を生活に結びつけるヒントが多数収録されている。

 

本当に豊かな生活とは

故スティーブ・ジョブズ氏の「アップルはテクノロジーとリベラルアーツの交差点」という言葉は、あまりにも有名だ。この“リベラルアーツ”とは、直訳すれば「自由に生きるための学問」だが、それは「人生を充実したものにする知」と言い換えることもできるだろう。

そんなアップルのプロダクトによって実現する「本当に豊かな生活」、その一例を指し示してくれるのが本書だ。著者の本田直之氏と四角大輔氏は、アップル製品のヘビーユーザであると同時に、自由な生き方・働き方を実践する一流のビジネスパーソンである。自由に働き生きることは、自分の時間を取り戻し人生を有効に使うための現実的な手段、と本田氏は語る。両氏は揃って、そうした生き方・考え方を「モバイルボヘミアン」として提唱している。

そのための武器になるのが、アップル製品をはじめとするモバイルテクノロジー(デジタルデバイス×インターネット)だという。

なぜモバイルテクノロジーが必要なのか。それは、人にとってもっとも貴重な財産といえる時間を生み出してくれるからだ。これまでは往復の交通時間をかけて会社のPCでしかできなかったことも、現在は手元のiPhoneで即座に行える。面倒なこと、時間がかかることはインターネットサービスで解決できる。

今後の社会では、こうしたモバイルテクノロジーを使いこなす力(モバイルリテラシー)の有無が大きな格差を生み出す、と四角氏は提言する。このモバイルリテラシーを身につけるには地道な努力が必要だが、我々は運がいい。両氏が長年かけて培ってきたノウハウを包み隠さず教えてもらえるからだ。本書では両氏が使うアプリ、ガジェットなども具体的に紹介されているテクノロジーの進化に加え、本書の存在によって我々は両氏よりずっと短い時間で自由を手に入れられるかもしれない。

一昔前から「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が使われているが、結局ワークとライフを分けている以上、楽に生きられないのではないかというのが両氏の見解だ。ワーク=ライフという発想でその垣根をなくすことが重要であり、おそらく時代はこの方向へ向かっている。今こそ、アップルプロダクトの根幹にある“リベラルアーツ”を働き方・生き方と結びつけ、一人一人が「本当に豊かな生活」とは何かを考えるべき時なのだ。

 

著者の二人より

 

 

自由に生きるために一番大事なのは、夢を持ち続けること。「あれをやりたい」とか「あそこで暮らしたい」とか、なんでもいい。それがぶれないように生きるのは意外と難しいんです。もちろん願うだけで叶うわけはありません。まず、そのためのスキルを身につけなくては。それで自由を奪われるシーンもあるでしょう。しかし、プロスポーツ選手にも練習や下積みが必要なように、若いうちは基礎体力つけることに執心すべきです。夢とスキル、両方があってはじめて自由が得られるのです。僕はいろんなところで「人生は壮大な実験だ」と言っているのですが、さまざまなことを貪欲に取り入れていく姿勢というのも、自由に生きるためには必須ですね。僕自身新しいテクノロジーは率先して取り入れています。たとえば音声認識。Siriもまだ完璧とはいえませんが、今のうちにこの手段に慣れておく必要があると思います。人間の慣れよりも、テクノロジーの進化は案外速いんですよ。

本田直之

レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役として、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行う。ハワイ、東京を拠点に、世界各国を旅しながら仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。著書にレバレッジシリーズをはじめ、『脱東京 仕事と遊びの垣根をなくす、新しい移住』など。

 

 

僕がアップルを礼賛するのは、アップルのプロダクトこそが“ライフスタイルデバイス”だと思っているからです。ほかのPCやスマートフォンは効率的にタスクをこなしてくれるだけ。アップル製品はそのうえで生活を豊かにしてくれる。僕がiPhone 7を絶賛する大きな理由は、耐水と防塵性能。もちろんそれ以外にもたくさんありますが、こうしたハードの性能が向上してこそデバイスはより生活に密着したものになるはずです。どこにでも持ち運べるデバイスの存在があるから、僕は世界中を移動しながら仕事ができる。そこでの体験が刺激になって、クリエイティビティが高まり、それをアップル製品でアウトプットして…と良い循環ができています。本書はあくまで、変わり者二人の極端な例です(笑)。でもこの例を、読者の方たちがそれぞれの人生に役立てていただきたいのです。会社に所属しようがしまいが、これからの社会は個人の精神的な独立が絶対必要。自由を目指す僕らのライフスタイル実験は、皆さんの参考になると思います。

四角大輔

「人は誰もがアーティスト」というメッセージを掲げ、オルタナティブな生き方を提唱する執筆家。アーティスト育成とフライフィッシング冒険をライフワークにしながら、企業の役員やアドバイザー、ブランドのクリエイティブワークを行う。著書に『自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと』など。

 

 

『モバイルボヘミアン旅するように働き、生きるには』

本田直之・四角大輔著
ライツ社/1620円