2017.01.10
Mac Fan独自の視点で、アップル周辺の最新ニュースや話題に切り込む!
2016年12月12日、リクルートライフスタイルが、東京国際フォーラムにおいて「Airレジカンファレンス2016」を開催した。執行役員の大宮英紀氏は、基調講演の壇上でさまざまな新サービスを発表したが、中でも本誌が注目したいのがアップルペイへの対応だ。この対応が市場にどのような変化をもたらしていくのだろうか。
小規模店舗の負担を下げる
「Airレジ」は、リクルートライフスタイルが提供するiPad用POSレジアプリだ。最大の特徴は、初期費用・月額費用ともに無料であるということ。通常、小売店や飲食店がPOSレジシステムを導入しようとすると数十万円のコストがかかり、これが新規開店の足かせとなる。Airレジはこうした障害を取り除くソリューションとして多くの事業者に支持され、今や25万5000アカウントが利用している(2016年9月末時点)。2016年12月12日、東京国際フォーラムにてAirレジカンファレンスが開催されたが、ローンチから3年目を迎えたこのサービスは、広い会場を多くの参加者で埋め尽くすまでに成長した。
同社は、Airレジと連携可能なクレジットカード・電子マネー決済サービスとして「Airペイ」を提供しているが、カンファレンスの基調講演ではそのAirペイをアップルペイに対応させると発表した。
Airペイは、専用のカードリーダをiPhone/iPadにつないで決済を行う仕組みで、月額固定費と振り込み手数料が無料になっている。Airレジと同様に、店舗の負担を大幅に下げるサービスだ。このサービスがアップルペイに対応するということは、小規模の小売店や飲食店が低コストでアップルペイを導入できるということにつながる。
利用開始は2017年4月を予定。主要な国際クレジットカード6種のほか、スイカ(Suica)など各種交通系カードにも対応予定だという。提供後に広く認知されるようになれば、ハードルの低さからこのサービスを導入する店舗がさらに増えるだろう。アップルペイは、大手チェーンより先に意思決定の速い小規模店舗を中心に浸透していくかもしれない。