2016.10.12
アップルウォッチの存在は、腕時計業界にも大きな影響を与えている。しかし、腕時計愛好家から見たとき、「ファッション」としてのアップルウォッチの評価は必ずしも高くない。そのアップルウォッチを高級腕時計に進化させるためのプロダクト「ザ・ウォッチ(The Watch)」について、株式会社SQUAIRのCEO・後藤鉄兵氏に聞いた。
近未来的すぎる見た目
15万円のiPhoneケース「スクエア(SQUAIR)」でユーザの度肝を抜いた株式会社SQUAIRが、ついにアップルウォッチのケースを発売した。その名も「ザ・ウォッチ(The Watch)」。価格は実に30万円である。「高い」と思ったのであれば、それは本製品を単なる保護ケースとして見ているからだろう。しかし、これは単なるケースではない。アップルウォッチを本当の意味での「時計」へと進化させるプロダクトなのだ。
「時計愛好家が口をそろえて言うのは、アップルウォッチの形に対する不満なんです」
同社でCEOを務める後藤鉄兵氏は、もともとアパレル業界で活躍していた人間だ。それゆえに彼は「時計愛好家から見たアップルウォッチ」の印象を知り尽くしている。
「高級腕時計は100年以上に及ぶ文脈を受け継いで今の形になっています。腕時計愛好家たちからすれば、アップルウォッチの形は近未来すぎて時計として見れないのです」
アップルウォッチが時計になれないのなら、その原因を取り除けばいい。そのためにはケースの力でアップルウォッチを腕時計の文脈にのせる必要がある。後藤氏の号令で一大プロジェクトが動き始めた。