2016.01.09
福岡県北九州市にある小倉城をあらゆる角度からスキャンし、3Dデータ化する試みに成功した桐島ローランド氏。空撮ドローンを活用した同プロジェクトに見出す「フォトグラメトリー」の新たな可能性と今後の展望を聞いた。
ドローンによる3Dデータ化
複数のアングルから撮影した二次元データを解析・合成して3Dデータ化する技術「フォトグラメトリー」。フォトグラファー・桐島ローランド氏が代表を務める株式会社アバッタでは、この先端技術をいち早く取り入れた撮影スタジオを構築し、クオリティの高い人物フィギュアなどを提供している。
そんな活動のさなか、同社が新たに挑戦したプロジェクトが、福岡県北九州市にある小倉城の3Dデータ化だ。通常、フォトグラメトリーのための人物などの撮影は、被写体の周囲360度に複数台のカメラを配置したスタジオで行う。しかし、城のように巨大な被写体となるとそうもいかない。そこで活躍するのが空撮用ドローンだ。城の周囲にドローンを飛ばせば、全方位から詳細な二次元データを取得することができる。そうして作られた3Dデータは石垣の境目まで細部にわたって実物の造形が再現されており、フォトグラメトリーならではのリアルな質感を感じられる仕上がりとなっている。
国内では12月10日に改正航空法が施行され、今後、商業分野での盛り上がりも期待されるドローン業界。今回の試みにはどのような思いと展望があったのか、代表の桐島ローランド氏に話を聞いた。