2015.12.11
先日アップルがプライバシーポリシーページをリニューアルし、情報とプライバシーに関するステートメントを発表した。ここ数年、企業の情報保護に関するプライバシーポリシーが重要視されてきたが、これほどまで熱がこもったプライバシーポリシーは存在しなかっただろう。今なぜプライバシー保護なのか?
大規模盗聴暴露から始まった
この数年、大手IT企業の持つ「個人情報」の保護をユーザはもちろん、各企業が重要視しているのは、米国の国家安全保障局(以下NSA)による通話やデータ通信の盗聴が明るみになったことが発端といえる。NSAによる情報の取得や盗聴は、2013年に元CIA/NSA局員であったエドワード・スノーデン氏が暴露したことにより公にされ、その対象は米国だけに留まらず、全世界の個人ユーザに及んでいたこともあり大きなニュースとなった。
NSAが行っていたとされる大規模な盗聴に対してNSAや米国に対して批判が高まったが、中でも問題となっているのが「大手IT企業の協力」にある。情報盗聴には、大きく分けて2つの手法があり、1つ目は情報を持つ企業などのサーバに対して攻撃をしかけ秘密裏に情報を盗む方法、2つ目は企業に協力を求め、情報を提供させる方法だ。
NSAに協力を求められていたとされる企業やサービスにはマイクロソフト、ヤフー、グーグル、フェイスブック、スカイプ、ユーチューブなどが挙げられ、どこも世界規模でソフトウェアやサービスを展開しているためインパクトが大きい。そして、これらの企業とともにアップルの名前も並んでいた。