2015.10.12
常に「よりよい体験」を求め、既存の小売業の概念を超えた取り組みを続けているアップルの直営店、アップルストアがまた動き出した。しかし、今回の動きは「整理と縮小」を中心としたアップデート。ともすれば顧客体験の低下にもつながりかねないこの施策が意味するものは、これから先アップルが狙っている層に対するアプローチそのものである。
直営店の「静かな改革」
アップル・ウォッチ(Apple Watch)の発売と前後して、アップルの直営店「アップルストア」の店内が変わりつつあることにお気づきだろうか。メインプロダクトとしてアップル・ウォッチが大きくフィーチャーされ、ストア内のかなりのウェイトを占めていることにはじめ、その変化は大きなものから小さなものまで多岐にわたる。
たとえば、周辺機器やソフトウェア、ケースといったアクセサリ類が大幅に整理され、棚から消えていっている。それがたとえアップル製品でも例外ではなく、純正の周辺機器にもかかわらず店頭に出ていないものもある(しかし、バックストックのみで取り扱っているものもあり、スタッフに問い合わせれば購入は可能だ)。