遊具の時間、1
うれしいと 口にだして みたのです ほこらしく名前を 忘れて、公園、うれしい 「わたしのつぼみも ふくらんでゆきます」 「うそつき」 うすももの舌ぺりぺりと剥がれおちさくらはなび.....
幻書の街から(石田瑞穂)
その街の本屋という本屋 書架という書架におさまった 本は、ページがなくて背表紙しかない。 箔押しのタイトルがしめすのは ある一筋の忘却のかたち。 ここにいるのはみんな幽霊 春雷や野芹とおなじ存在、 「言葉、言葉、言葉」と.....
我ら装う
たくさんお酒を飲んだので 昨夜のことはよく憶えていません だけど何を隠そう終電間際の高円寺の改札口で 叫んだのは私の女友達でした おしゃれ なんて ばっきゃろー 気がついたら私たち涙目でした 東京では随分い.....