第五週
僕らは確かに 追われているのだろう。 誰からかはわからなくとも、 二人がその感覚を共有していればよかった。 腐食する銅に滴る水音の数だけ違ふ幸せよあれ 君が思いっきり嘲笑ってくれるなら、 僕はどんな追跡者のことだって妄想.....
なまこサバイバル(4)
(サヤのほうへ) 血の色をした電車に乗って 私たちはすすむ サヤ と呼ばれる方へ 青あらしの日 血の色をした電車に乗って ナゴヤ サヤ あるいは西へ 電車のかたちをした静脈のなかを 誰かとてつ.....
遊具の時間、1
うれしいと 口にだして みたのです ほこらしく名前を 忘れて、公園、うれしい 「わたしのつぼみも ふくらんでゆきます」 「うそつき」 うすももの舌ぺりぺりと剥がれおちさくらはなび.....