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▲３三歩に矢内が△同金と応じた局面。上田は▲３三歩から
１分将棋。矢内は24分残している。△３三同金で後手は薄く
なり▲２六桂の楽しみもある。形勢は先手やや良しだが、まだ
微差。
（吟）
と金の押し売りをして迫る。△同玉は▲５三飛があるので
△２三玉だが▲２一飛が厳しい。▲４三とが着手され、17
時のチャイムが外から聞こえてきた。
（吟）
図の▲２三歩を見て矢内が投了を告げた。図の後手玉には▲３四金△１四玉▲２四金打までの詰めろがかかっており、受けても一手一手の寄りとなる。終局時刻は17時17分、消費時間はともに3時間。
勝利した上田は挑戦者決定戦に進出。矢内は序盤で作戦勝ちを収めたが、上田の辛抱強い指し回しに逆転を許し、無念の敗戦となった。
（文）
「玉頭戦になってよくわからなかったです。（勝ちになったと思った局面を聞かれ）
角（121手目▲４六角）を出た局面は、意外と受けが難しいかなと。（マイナビ女子
オープンで初の挑戦者決定戦を戦うにことになって）まだ終局したばかりで
よくわからないのですが、せっかく大きな舞台に立てるので自分の持っている力を
出しきりたいです」（上田）。
「昼食休憩あけから数手進んだ辺りはまずまずの分かれになったと思ったのですが、
そのあともう少し丁寧に指さなければいけなかったかなと。桂を捌かせてしまった
ので、（予定で指していたのでしょうがないのですが）もう少しポイントを稼ぐ指し方を
しなければならなかったと思います。（甲斐女王とのリターンマッチにならなかったこと
について聞かれ）非常に残念です。それだけです」（矢内）。
（吟）