1図から△7七角成▲同桂△4五銀▲同歩△2二角と進んで2図。後手は3三にいた角を2二に引かされてから△7七角成と交換しています。効率のいい攻めではありません。また、△4五銀▲同歩も自ら銀桂交換の駒損を受け入れるもので、非常手段の感があります。形勢は先手有利とみて間違いないでしょう。2図の時点で、先手の消費時間は37分、後手は1時間56分と大きな差があり、時間の面でも後手の苦しさを感じます。
△2二角(2図)は▲5五角を打たせないための先着で、狙いとしては次に△6六歩があります。先手は手が広そうな局面です。鈴木女流三段は「森内俊之の森内チャンネル」において「形勢がよくなってからのリードの維持・拡大」を課題とし、その改善に取り組んできました。特訓での課題局面は対抗形が多かったですが、相居飛車でもその成果を生かしたいところです。
(休憩明け直前の鈴木女流三段)
(同じく香川女流三段)
(牛蒡)