将棋の公式戦では、先後の手番を決めるために振り駒を行います。振り駒とは、サッカーなどのスポーツ競技で使われるコイントスと同じようなもの。歩を5枚使用し、歩の表(=「歩」の文字が書かれている側)と裏(=「と」の文字が書かれている側)のどちらが多く出るかで手番を決めます。
将棋界では、振り駒の際に使用する歩は上座側のものを使うのが慣例。「歩」の枚数が多ければ上座の棋士が、「と」の枚数が多ければ下座の棋士が先手番となります。プロの将棋では先手のほうが若干勝率が高くなっているため、振り駒も番勝負の行方を左右しうる重要な要素となっています。
本局の振り駒は「歩」が3枚。先手番は加藤女王となりました。
(まず畳に白布を敷く。振り駒を行うのは記録係の役目。タイトル戦では、対局場に所縁のある人物が代わりに振り駒を行うこともある)
(振り駒には上座側に並べられた駒から歩を5枚取って使う)
(よく振って……)
(白布へ)
(本局は「歩」が3枚、「と」が2枚。加藤女王の先手となった)
(若葉)