鈴木女流二段は△4九銀(図)と先手玉に迫る。筋の攻めで、このように一枚一枚守備駒をはがしていく「速度勝負」は穴熊大得意の展開だ。後手玉は遠いので、王手がかかるまでの手数がまるで違ってくる。「先手の角も負担になっていますね」と阿部健五段。角がいることで受けるスペースがなくなり、またこの角自体が狙われることと合わせて受けにくくなっている、というわけだ。中継室では、先手は直前の▲4四銀打が疑問だったのではないか、と言われている。後手玉を薄くするメリットよりも、後手の攻め駒を増やすデメリットが大きそうだ。
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