図は15時過ぎの局面。60手目までの消費時間は▲相川1時間55分、△貞升2時間9分。
△6六歩は飛車のコビンを狙った味の突き出しです。振り飛車ペースと言われた局面から、現局面は居飛車も盛り返して互角の様相を呈しています。
(八雲)
図は15時40分頃の局面。
振り飛車の命と言われる△6五桂に居飛車は力強く金を前に出ました。ここで▲5三桂成△同金▲2六角(下図)がしゃれた筋として検討されました。
図は5三の金取りが受けにくいようですが、△5二歩と打つ形が意外にしっかりして攻め切るのは大変。そこで現在は▲5三桂成で単に▲2六角と出る手が検討されていますが、それにも△5二歩と受ける形がしっかりしているようです。
中継室には上田初美女流三段が来訪。
「先手に手があるかどうかですが、少し攻めが細いですね。攻めを続ける手段が見えないので居飛車(後手)持ちです」(上田女流三段)
「△5二歩と受けた形がしっかりしているんですね」と加藤女流王座も同意見のようです。
(八雲)
16時15分頃の局面。互いにと金を作りましたが、後手は手番を握っており、と金の位置も働きがよく、はっきり後手が優勢になったようです。先手は何か勝負手を見出したいのですが、手持ちの歩がなく、技を掛けることが難しいようです。加藤女流王座、上田女流三段ともに、先手が相当に苦しい局面と見ています。
(八雲)
104手で貞升女流初段が相川女流2級を降し2回戦進出を決めた。終局は17時4分、消費時間はともに3時間。勝った貞升は2回戦で鈴木環那女流二段-井道千尋女流初段の勝者と戦う。