図は14時50分頃の局面。後手の猛攻が続いています。後手玉は現在詰めろがかかりにくい形のため、攻めに専念できる格好です。先手は斜め駒を入手して▲5一歩成~▲6一とを間に合わせるか、▲7五桂などで玉頭を狙う筋が有力ですが、当面は辛抱してしのぐ必要があります。すでに最終盤と言ってもいい局面ですが、先手が頑張って辛抱すれば長くなる可能性もあります。
(八雲)
図の局面で塚田女流2級が投了。矢内女流五段が2回戦進出を決めました。終局時刻は15時19分。消費時間は▲塚田2時間4分、△矢内2時間22分(持ち時間、各3時間)。矢内女流五段は2回戦で山根ことみ女流1級と対戦します。
(牛蒡)
(牛蒡)
終局直後の対局室は重苦しい雰囲気に包まれていた。
ベスト8に進出した矢内女流五段。
【矢内女流五段インタビュー】
―― 一局を振り返っていかがですか。
「何度か迷ったところで、全部悪い手ばかり選んでしまったので、中盤はちょっと必敗になってしまったと思っていて。早い終局も覚悟していました」
―― 飛車を取られたあたりでしょうか。
「そうですね。もう少し前から迷っていた局面で、自分が後悔しない手を選んだ手が全然どれも駄目で、ひどくなってしまいました」
―― 終盤の勝ちはどのあたりで意識されましたか。
「▲8五飛(75手目)を打たれたところも、まだ全然何をしていいか分からなかったのですが、自分の玉が少し安全になっていたところがあったので、ようやく、といった感じでした」
塚田女流2級はデビュー戦を白星では飾れなかった。
【塚田女流2級インタビュー】
―― 一局を振り返っていかがでしたか。
「中盤あたりは読みが甘かったかなと思います。もう少し慎重に指さなければいけなかったです」
―― デビュー戦ということで緊張されましたか。
「マイナビの本戦は2回目なので、さほど緊張はしていませんでしたが、ゴキゲン中飛車の戦型が予想外でした。穴熊を組むようなじっくりした将棋になるかなと思っていたので」
(八雲)