終局直後、簡単にインタビューが行われました。
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【里見香奈女流三冠】
――一局を振り返って。30手目△5四角のあとに長考されていました。
「前に似たような形を指していた(※注)と思うのですが、そのとき逆を持って▲3六歩と突かれて嫌だったので。(31手目)▲3七銀と上がったら△3五歩と突かれるので、そのあとのことを考えていました」
※注 2013年1月、大和証券杯ネット将棋・女流最強戦の▲千葉涼子女流四段-△里見女流四冠戦(肩書きは当時)。27手目の局面は同一で、以下△7一玉▲3六歩△6三角の進行だった。
――ある程度、成算があったのですか。
「そうですね。本譜みたいに進むだろうと。飛車浮き(37手目▲2六飛)で少し指しやすいだろうと思っていました。具体的に攻めていく順が分からなくて、じっとしていたのですが、(58手目)△7五歩と突かれてちょっとおかしくしているかもしれないですね」
――57手目▲6八金寄のところですか。
「代わる手も分かりませんでした。思い切って攻めていくのだったかなあと思って……」
――63手目▲2五同飛と切った辺りの感触は。
「自信はなかったのですが、実戦的には大変かなと思っていました」
――勝ちを意識した局面は。
「やはり最後の、(95手目)▲8四歩と垂らした辺りです」
――相手は決まっていないですが、2回戦の抱負をお願いします。
「一生懸命頑張って、対局に臨みたいと思っております」
――ありがとうございます。
【甲斐智美倉敷藤花】
――30手目△5四角など一局を振り返って。
「(△5四角は)この局面になったらやってみようと思った手でした。本譜は少しずつ形が悪かった気がします。本当は(35手目)▲2四歩を△同歩と取りたかったのですが、2四銀があとあと残ってしまって。(45手目)▲5五銀から出てこられて、1二飛も使えなくなってしまいました。もうちょっと前の段階で勝負に行ったほうがよかったかなと思いました」
(終局後まもなくの両者)
(飛龍)