羽生と渡辺 -新・対局日誌傑作選-
発売日:2015-03-24
販売元:マイナビ出版
判型:四六判
ページ数:240ページ
ISBN:978-4-8399-5473-4
「十月のある夜、私は順位戦を戦っていて秒読みに追われていた。といっても頭に血が上っていたわけではない。負けとあきらめているので、妙に醒めていた。深夜、午前零時を過ぎると、大広間のあちこちで戦いが終り、感想戦が聞えてくる―。」(新・対局日誌第1回冒頭部)
プロ棋士たちが織りなすドラマを、将棋界内部から見続け、描き続けた河口俊彦八段は2015年1月30日、78歳で亡くなりました。
本書は河口八段が遺した「新・対局日誌」から選りすぐりの記事を集めた傑作選で、「新・対局日誌」がスタートした羽生七冠誕生前夜から、渡辺明二冠デビューまでの期間を扱っています。羽生七冠達成当時の将棋会館の様子
森内、佐藤、丸山ら、羽生を追う若手
衰えを見せない中原の妙手、米長の会心譜
村山との別れ
順位戦で奮闘するベテランたち
変貌する森下将棋
郷田、一手トン死のドラマ
渡辺がデビュー戦で見せた才気
将棋界の名場面を、その現場に立ち会い明瞭な筆致で伝えた河口老師の文章で追体験してください。
著者プロフィール
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河口俊彦(かわぐち・としひこ)
1936年11月23日生まれ。神奈川県横須賀市出身。
1951年6級で(故)小堀清一九段門。
1966年10月四段。
2000年4月七段。
2002年3月、現役引退。
2015年1月30日、腹部大動脈瘤のため死去。享年78。追贈八段。
将棋大賞は2004年度、東京記者会賞。
順位戦ではC級1組に19期在籍。
現役棋士時代から将棋観戦記やエッセイなどの著述活動で知られる。
「将棋マガジン」誌に連載された「対局日誌」シリーズで注目され、以来対局に臨む棋士の心理を描き続ける。現在は「NHK将棋講座」での連載コラムなどで健筆を振るう。
著書は「盤上の人生 盤外の勝負」「升田幸三の孤独」「最後の握手」(マイナビ)「新・対局日誌1~8」(河出書房新社)、「大山康晴の晩節」(飛鳥新社)、「一局の将棋一回の人生」(新潮社)、「覇者の一手」(日本放送出版協会)など多数。
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