外出先からもiPhoneで操作! 暖かさを自由にコントロール|MacFan

プロダクト&リリース iなmono HARDWARE

外出先からもiPhoneで操作! 暖かさを自由にコントロール

文●熊山 准

●注目のハードウェアをピックアップ!「マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデル(MDH15WIFI-SET)」

ホームキットを使わせて!

子どもの頃、いずれ家中の電子機器をリモコン1つでコントロールする未来がやってくるもんだとばかり思っていました。それがどうでしょう。21世紀に入って早20年近く経とうというのに、家電メーカーや住宅メーカーは縄張り争いばかりで、スマート家電の普及は限定的です。

そこで筆者が期待しているのが、アップルが提唱するスマート家電用プラットフォーム「ホームキット(HomeKit)」。iOS 10ではホームキット対応機器や提携メーカーが大幅に追加され、今後ますますの普及を予感させています。しかしながら、今のところ国産メーカーの参入はゼロ。日本国内で購入できる海外製品もわずか10点ばかりという体たらくです。

そんな貴重なホームキット対応製品ですが、最近気になる新製品が発売されました。オイルヒーターやエスプレッソマシンでお馴染みのイタリアの人気家電メーカー・デロンギの「マルチダイナミックヒーターWi-Fiモデル(MDH15WIFI-SET)」です。

こちら、iPhoneで電源オン/オフや温度設定の操作ができるのはもちろんのこと、週間単位の運転スケジュールの設定や、家の外からの操作も可能というではありませんか。「これこそが子どもの頃に描いた未来ではないのか?」というわけで、早速自宅に導入してみました。

設置したのは、キッチンとリビングがつながったおよそ12畳分のスペース。普段はガスファンヒーターを使っている空間、その窓側に本製品をレイアウトしました。というのも、ヒーターの熱が外からの冷気をブロックし効率的に部屋を暖めてくれるからです。

場所が決まったら、まずはデロンギがリリースしている専用アプリ「MDヒーター(MD Heater)」に本製品を登録。同時にiPhoneの「ホーム」アプリにも追加することで、両アプリからの操作が可能となります。注目は、本体に付属するアップルTV(第4世代・32GBモデル)。まさかおまけかと思ったのですが、そんなはずはありません。アイクラウドにログインしたアップルTVを介して、iPhoneでの外からの操作を可能にしているんですね。ちなみに、本製品は税込で9万円超えとなかなか高価な代物ですが、アップルTVが付いてくるのなら納得でしょう。

 

 

 

 

 

本体だけでもコントロール可能

本体側面には設定温度や電力レベルが表示されるディスプレイと操作ボタンがレイアウトされています。ベッドルームなどで「ちょっと表示が明るすぎるかな?」と感じる場合でも、iPhoneアプリから輝度を調節することもできます。

 

駅に着いたら自動でオン

若干ややこしいのは、アプリによってできることが少し異なる点かもしれません。MDヒーターでは、1週間の運転スケジュールを細かく設定できますが、「ホーム」アプリではできません。一方「ホーム」アプリでは、たとえば「自分が最寄り駅に着いたら自動でヒーターを電源オンにする」といったオートメーションの設定機能が利用可能です。

一般的なビジネスパーソンであれば、比較的生活リズムが規則正しい深夜から朝にかけての時間帯に週間スケジュールを設定しておき、帰宅時間が読みにくい夕方から夜にかけてはオートメーションを利用して外出先から電源を自動で入れる、といった使い分けが理想的かもしれません。

ただ、筆者の場合は生活が不規則すぎて「これ!」といった運用方法が正直定まりませんでした。また、これは築年数が古いマンションならではの問題ですが、部屋の機密性が低すぎて1台の出力では部屋中を暖めきれず、ガスファンヒーターの暴力的な暖かさに頼らざるを得ないシーンがあったのも事実です。

そもそも暖かさがマイルドな分、ガスや灯油に比べると運転音が静かで、空気を汚さず、乾燥や火事の心配が少ないのがマルチダイナミックヒーターのメリット。やはり機密性の高い部屋に各1台ずつ置いてようやく効果を発揮するものなのかもしれません。複数台あれば、部屋ごとのヒーターをまとめて操作できるホームキットの便利さが一層活きてきますしね。

というわけでホームキットやWi-Fiヒーターを導入する以前に「自宅が残念」だった筆者のケース。そういや、トイレの天井から水漏れしているくらいだもの。未来の家電生活を実現するには、まず築浅物件に引っ越さなければいけないのかもしれません…。

 

運転音が静かで空気が汚れない

ガスや灯油に比べると、圧倒的に運転音が静かで空気が汚れないのがメリット。パネルの表面温度も約60度までしか上がらないので、触れてもやけどしにくく、子どもやお年寄りがいる家庭でも安心です。

 

2つのアプリで自在にコントロール

デロンギ純正アプリ「MDヒーター」では、週間スケジュールの設定が可能。また、「ホーム」アプリではオートメーション機能で「最寄り駅に近付いたら電源オン」「日の出で電源オン」などといった設定を行うことができます。

 

アップルTVで屋外からも操作可能

本体を購入すると付いてくるアップルTVでアイクラウドにログインすれば、家の外からでもiPhoneを使って本製品を操作可能。「電源を切り忘れたかな?」と心配することもなくなりますね。

 

[SPEC]
【発売】デロンギ・ジャパン 【価格】9万6984円(直販価格) 【Size】495(W)×275(D)×665(H)mm 【URL】http://oilheater.delonghi.co.jp/product/mdh15wifi-set.html

 

 

【その他スペック】
【重量】12.5kg 【備考】周消費電力(W):1500、電力切替(W):300/600/900/1200/1500、広さの目安:10~13畳、待機電力(W):約2.0、コードの長さ(m):2.5、電圧/周波数:AC100V/50/60Hz、セット:Apple TV(第4世代)32GB

 

私が紹介します!
熊山 准

女子力高めの金髪おっさんライター。好きなものは山と旅とアート。kumayama.com