2015.12.06
情報機器のストレージデバイスはこの十年で、磁気ディスクを記録媒体とするハードディスク(HDD)から、半導体メモリ素子を記録媒体とするソリッドステートディスク(SSD)へと大きな変化を遂げた。その流れはどこへ向かおうとしているのか、その潮流を探る。
HDDからSSDへ
初代MacのMacintosh 128kが登場した1984年当時、パソコンのストレージデバイスの主役はフロッピーディスク(FD)だった。しかし、1987年に登場したMacintosh IIや同SEにハードディスクドライブ(HDD)が標準搭載されるようになると、その後一気にパソコンのストレージデバイスの主力は高速なHDDに置き換わっていった。その後20年近く、HDDはパソコンのメインストレージとして標準搭載されてきたが、2008年に登場した初代MacBookエアで初めてSSD(フラッシュストレージ)が採用されて以降、徐々にHDDからSSDへの置き換えが進み、現在ではMacBookシリーズは一部の旧モデルを残してすべてSSD化されている。また、デスクトップ型のiMacやMacミニでもSSDとHDDのコンビネーションによる「フュージョン・ドライブ(Fusion Drive)」搭載モデルが用意され、Macプロは全モデルがSSD化されるなど、こちらも着実にゼロ・スピンドル化が進行してきている。