コンビニのネットプリントがパワーアップ!|MacFan

レクチャー Macの媚薬

コンビニのネットプリントがパワーアップ!

文●栗原亮

コンビニのマルチコピー機はもともと多機能で高性能ですが、最近になってネットワークの機能が強化されています。その最新事情を実際に確かめてみました。

コンビニのコピー機は侮れない

最近は年賀状も確定申告書もオンラインで送れるようになって、自宅のプリンタを利用する機会はかなり減ってしまいました。とはいえ、外出時に打ち合わせ資料などを印刷する機会が月に何度かはあり、コンビニのマルチコピー機はとても役立っています。

特に便利なのは、ネット経由でPDFファイルなどを専用のサーバに預けておき、出先のコンビニで印刷できるネットプリントサービスです。セブン−イレブンが「ネットプリント(netprint)」、ファミリーマートやローソン、サークルKサンクスなどでは「ネットワークプリント」という名称でそれぞれ展開しています(少々名前が紛らわしいのですが)。なお、前者は富士ゼロックス製、後者はシャープ製のマルチコピー機を利用したサービスです。

PDF書類や写真などをWEBブラウザまたはiOSアプリからファイルをアップロードできるので、筆者は先日ドロップボックスに保存しておいたPDF書類を出張先で印刷して校正するといった作業で試してみましたが、とても簡単にできました。

これまでの制約が緩和された

とはいえ、これまで不満がなかったわけではありません。ワードやエクセルなどビジネス書類を想定していたためか、1ファイルあたりの容量や預けられるファイルの登録数がとても少なかったのです。ところが、2015年3月に「ネットワークプリント」が仕様を大幅に拡張し、1ファイルあたりの容量を5MBから10MBに、登録できるファイル容量を40MBから60MBにアップしました。

一方、「ネットプリント」アプリも1度にプリント予約できる画像の枚数が最大5枚から10枚になるなどアップデートが行われ、使い勝手が改善しています。原稿執筆時点でのサービスを比較してみたので、参考にしてください。

全国さまざまな場所で高性能なマルチコピー機が使える、A3サイズの用紙が使えるといったメリットの一方で、USBメモリなどでデータを持ち込んで印刷するより若干割高で持ち込み用紙の印刷が不可能、ときどきメンテナンスがあるなどのデメリットがありますが、コンビニをオフィスプリンタ代わりに使えるネットプリントサービスを活用しない手はありません。

 

 

 

netprint

【開発】Fuji Xerox Co., Ltd. 
【価格】無料
【カテゴリ】App Store>ビジネス

 

?国内約1万5000店舗のセブン‐イレブンにある富士ゼロックス製マルチコピー機で、ネットワーク経由で文章や写真の印刷ができるのが「ネットプリント」です。無料の会員登録をし、WEBブラウザで印刷したいデータをアップロードしておけば外出先のセブン‐イレブンで出力できます。【URL】http://www.printing.ne.jp/

 

 

 

ネットワークプリント

【開発】Sharp Corporation
【価格】無料
【カテゴリ】App Store>ユーティリティ

 

?ローソンやファミリーマートなどのシャープ製マルチコピー機で同様の機能を持つのが「ネットワークプリントサービス」です。こちらもWEBブラウザ経由かiOSアプリから利用できます。iOSアプリには最寄りの店舗を検索して表示もできます。【URL】https://networkprint.ne.jp/

 

ネットワーク印刷サービス比較

※:セイコーマートは文書プリントのみ。
※2:価格はローソンの場合(一部店舗で非対応)、画像プリントでは光沢紙や普通紙、特殊印刷もある。

?両サービスの比較です。価格体系などはよく似ていますが、対応ファイル形式や1ファイルあたりの容量など使い勝手に関わる点で細かい違いがあります。

 

 

?基本的な使い方は類似していて、WEBブラウザやiOSアプリからアップロードした文書や写真を、コンビニでネットワーク印刷の項目から予約番号などを入力して呼び出して印刷を実行します。

 

 

?文章と写真の印刷結果を比較したところ、マルチコピー機の個体差もあるかもしれませんが、富士ゼロックス製のほうが文字の印字がくっきりしており、写真印刷はシャープ製のほうが網点が目立たずソフトな印象でした。シャープ製のほうが写真印刷のプリントサイズやレイアウトが豊富といった違いもあります。

 

【もっと媚薬】
富士ゼロックスの法人向けネットプリントではビジネスタイプのほかセールスフォースCRMからの利用にも対応しています。シャープもビジネスプランが用意されており、いずれも複数ID管理やファイルの保存容量や保管期間の制限が個人用より高機能です。